2026年6月10日水曜日

ワイエス 窓から差し込む光

 Andrew Wyeth

「アンドリュー・ワイエス展」は終了間近だが見に行けそうもないので、手元の画集を眺めている。その中から「窓から差し込む光」がテーマの絵をあげてみた。

画像は以下より
「Andrew Wyeth   Memory & Magic」
「The Art of Andrew Wyeth」
「Andrew Wyeth  Autobiography」


農家の納屋のような壊れかけた古い部屋で、窓から差し込む光が壁に当たっている。この絵のコメントをワイエス自身が書いている。

『私は午後の光と、この家のボロボロになった感じを描きたかった。その日は霧で、私は古びた道具などに当たって拡散する光が好きだった。そしてバケツに当たってできた影も面白かった。』









暗い室内に、小さい窓から差し込む光が床に当たっている。壁にはレインコートが掛かっているから雨上がりだろうか。そしてコートの主は今帰ってきたばかりなのか。ワイエスの絵にはこのように、人を描かずに人を感じさせる絵が多くある。
題名が「Room After Room」で、手前の部屋に続く次の部屋を描いている。手前の部屋は納屋のようで、ガラクタが置いてある。向こうの部屋にいる女性は、ワイエスがよくモデルにするクリスチーナ・オルソンだ。彼女には向こうの部屋の窓から光が当たっている。女性の椅子に立てかけている細い棒は、暖炉の火かき棒で、ワイエスは『この棒に当たっている強い光のハイライトを強調するために(色をつけずに)水彩紙の白を残した。』とわざわざコメントしている。







窓辺に置いてあるバケツに窓からの光が当たっている。暗い部屋の中でそこだけスポットライトが当たっているようだ。部屋の片隅にある何でもないものを生き生きと魅力的に描いている。壁はブラックアウトさせて、明と暗だけで構成したシンプルな構図だ。

















知人に宛てた手紙にスケッチが描かれている。窓辺の花を描いている簡単な絵だが、窓から差し込む差し込む光がしっかり描かれている。それによって花が活き活きとしている。光に対するワイエスの意識の高さがこんな簡単なスケッチにも現れている。










エドワード・ホッパーの「窓から差し込む光」を描いた絵について先日書いたので参考まで。→ https://www.blogger.com/blog/post/edit/5842824525266145803/4477866868539511877

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