2026年2月14日土曜日

ジョセフ・アレマンの絵画

 Joseph Alleman

毎日のように SNS にプロアマ問わず絵画作品がアップされてくる。だいたいがスルーするが、ジョセフ・アイマンという画家の絵には惹きつけられた。初めて知った画家だが、アンドリュー・ワイエス的なアメリカン・リアリズムの絵だ。ワイエスと同じく田舎の風景をモチーフにしているが、ワイエスほど情緒的でなく、幾何学的な画面構成による構成主義的な絵だ。光と影を巧みに使った構図が魅力的。


 本人のホームページで他の作品も見てみた。多作な画家のようでものすごい数の作品がアップされている。→https://www.josephalleman.com




2026年2月13日金曜日

建国記念の日

 National Foundation Day

一昨日の2月11日は「建国記念の日」だった。「建国記念日」ではなく、間に「の」の入った奇妙な記念日だ。公式的には「建国を祝い、国を愛する心を養う」という趣旨だが、そんなお題目をまに受けてお祝いをする人は一人もいないだろう。こんな無意味な記念日は廃止すればいいと思う。

どの国にも建国記念日はある。アメリカはイギリスの植民地から独立した日、フランスはフランス革命で王政から共和政に変わった日、中国は国共内戦で毛沢東が勝利し共産主義政権を成立した日などを建国記念日にしている。だから記念日の日付ははっきりしている。

日本の場合は、戦前の「紀元節」を引き継いで  2 ・11 にした。その日付は神武天皇が紀元前 660 年の 2 月11日に即位したという「古事記」の記述を根拠にしていた。しかしそれはまだ文字もない弥生時代だから、  2 ・11 という日付は神話の話で、科学的な根拠がない。

どの国も、自国の正統性を示すために建国記念日を制定する。戦前の紀元節は、永く続いた皇統をもとに国の正統性をうたっていたが、軍国主義に利用された。戦後になって  2 ・11 を復活する時、「建国記念日」とは言えず、「建国記念の日」になった。

個人的意見だが、  2 ・11 を廃止して、1868 年(明治元年)に明治維新で近代国家が始まった10 月23 日を建国記念日にすればいいと思っている。


2026年2月12日木曜日

デジタル情報ネットワーク

 「A Brief History of Information Network」

今度の選挙の結果について、SNS の影響が大きかったことについて賛否両論が起きている。

このことを考えるのに、ユバル・ノア・ハラリの「NEXAS  情報の人類史」が参考になる。歴史学者であり、AI の研究者でもある著者は、「情報ネットワーク」というものの意味について根本から問い直している。


古代メソポタミアの「粘土板」は、税の支払いを記録することで、史上初の都市国家を成立させた。中世では印刷術の発明で「聖書」が印刷され、預言者の言葉を世界に伝えることで、キリスト教の宗教を広めた。近代の「新聞」と「ラジオ」は指導者の言葉を迅速に国民に伝え、その結果が民主主義体制と、全体主義体制の両方を可能にした。そして現代の情報は「デジタルデータ」だ。

粘土版も聖書も新聞もラジオも、それぞれの時代の最新の情報テクノロジーを使うことで、情報の流れ方に革命を起こし、「情報ネットワーク」を作り上げた。「情報ネットワーク」によって、市民間につながりを生じさせ、統一的な理念や価値観の共有をさせることができる。そのことで強力な国家や宗教を生み出してきた。

そのため、情報ネットワークは「真実」を伝えるよりも、国家や宗教の「秩序」を国民に守らせることを優先してきた。現在のデジタル情報によるネットワークを利用して、ポピュリズムやナショナリズムを煽ることが、政治の権力闘争のための武器になってきた。


以上の簡単な文章では紹介しきれないので、関心のある人には本を読むことをおすすめ。


2026年2月11日水曜日

風景画の中の人物

 Eye Lebel

ネットに面白い図がのっていた。遠近法の説明のためだが、「アイレベル」(Eye Lebel)を赤線にして強調している。しかし人物たちの頭のてっぺんが赤線の下をかすっている。これでは赤線が「アイレベル」ではなく、「ヘッドレベル」になってしまっている。

この理由は2つ考えられる。ひとつは描いている人が「アイレベル」の意味を勘違いしているため。もうひとつは描いている人はちょっと(10cmくらい)高い段差の上から描いているか、のどちらかだろう。




遠近法で、もっとも重要な「アイレベル」(Eye Lebel)を強く意識した絵画はたくさんあるが、フランス印象派の画家ジャン=フランソワ・ラファエリの「サン=ミシェル大通り」はそのひとつ。


同じ画家のこの絵では、建物の2階から描いているからアイレベルが高い。したがって当然ながら、人物たちの頭は横一線に並んでいない。


2026年2月10日火曜日

雪の朝 スケッチ

 Snow view

一昨日の久々の雪。窓からの眺めをスケッチ。(パステル、10 号)



2026年2月9日月曜日

ミラノ・オリンピック 開会式

 Milan Olympic

ミラノ・オリンピック開会式の五輪旗入場に、中学校の同級生が登場してびっくり!(手を振っている人)



2026年2月8日日曜日

オリンピックの入場行進

 

ミラノの冬季オリンピックの開会式を見ていたが、選手の入場行進は、どの国も選手たちがてんでんバラバラに笑いながら手を振っている。しかしこのスタイルになったのはわりと最近のことで、思い出すと、1964 年の東京オリンピックでは、日本も含めどの国も整然と列を作って行進していた。笑ったり手を振ったりしていない。軍隊の分列行進と同じだ。

この軍隊式行進を始めたのは 1036 年ベルリン・オリンピックからだ。ベルリン大会の記録映画「民族の祭典」で、各国の行進の様子を見ることができる。それは第二次世界大戦の直前という時代の国際情勢を反映していて、面白い。


ベルリン大会はヒトラーのプロパガンダ大会と呼ばれ、特に開会式の演出はナチスドイツの国威発揚の場して最大限に利用された。そしてこの記録映画自体も、ヒトラーお気に入りの女性監督リナ・リーフェンシュタールによるプロパガンダ映画だった。ドイツ選手団が入場してくると、VIP 席のヒトラーは「ハイル」の手を上げる。すると観客全員が立ち上がって「ハイル・ヒトラー」の声が嵐のように鳴り響く。


ドイツの男子選手団は、軍帽から長靴まで、まるまるナチの軍服を着ている。ヒトラーに向かって「ハイル・ヒトラー」の敬礼をしている。女子選手団も整然と行進しながら全員「ハイル・ヒトラー」をしている。

ドイツの同盟国の日本選手は軍隊の戦闘帽をかぶって、ヒトラーに敬礼している。

ドイツの敵対国イギリスは、イギリス海軍の軍服を着ていて、普通の敬礼をしている。フランスはベレー帽のカジュアルなユニフォームだが、敵対国なのに「ハイル・ヒトラー」をしている。それで観衆は大喜びする。しかしこの手の挙げ方は、挙げ方の角度が違い「ハイル・ヒトラー」ではなく、IOC の敬礼の仕方だったという面白いエピソードがある。



今の時代、世界中どんなスポーツ大会でもこのような国威発揚的で軍隊的入場行進はない。日本の高校野球以外は。