Oil Refinery in Yokohama
自宅からそう遠くない横浜・根岸には巨大な工場が立ち並んでいて、よくその辺りを散歩する。その中心が、海岸べりにある日本一の石油精製工場。中東からの石油タンカーが接岸する専用の埠頭があり、タンカーから工場へ直接パイプによって原油が送られる。
Oil Refinery in Yokohama
自宅からそう遠くない横浜・根岸には巨大な工場が立ち並んでいて、よくその辺りを散歩する。その中心が、海岸べりにある日本一の石油精製工場。中東からの石油タンカーが接岸する専用の埠頭があり、タンカーから工場へ直接パイプによって原油が送られる。
Cognitive Bias
「バイアスの心理学」という本に、80 種類以上のいろいろなバイアスについて解説している。それらすべてで、認知心理学者による実証実験が紹介されていてとても面白い。そのなかから少しだけ紹介。
2グループに分けた被験者に左の図形を見せる。Aグループには「これは砂時計に似た図形です」と伝える。Bグループには「これはテーブルに似た図形です」と伝える。
そして1週間後に、その図形を思い出して描くようにいう。するとAグループは砂時計のような形を描き、Bグループはテーブルのような形を描いた。
人間は曖昧な図形が「砂時計」とか「テーブル」とかラベル付けされるとその知識に沿うように覚えてしまう。これは認知バイアスのひとつで、「ラベリング効果」という。
「ラベリング効果」は政治の世界で日常的に利用されている。「ラベルづけ」は日本語の「レッテル貼り」と同じで、「レッテル貼り」によって敵対する政治家のイメージを悪くしようとする。例えば「彼は極右政治家だ」などとラベリング(レッテル貼り)して、人々に偏見を植え付けようとする。
「アンカリング効果」
被験者を2グループに分けて質問をする。Aグループには「国連加盟国のうち、アフリカ諸国は何%だと思いますか? 65%より多いと思いますか?」と聞く。すると「 65%より少なそうだから 45% くらいかな」と答える。
一方 Bグループには「国連加盟国のうち、アフリカ諸国は何%だと思いますか? 10%より多いと思いますか?」と聞く。すると「 10%より多そうだから 25%くらいかな」と答える。
正解は 30%で、両グループともはずれている。最初に数値を示されると、それを目安にして物事を判断してしまう。これは「アンカリング効果」と呼ばれる。これは TVショッピングのCM などでしょっちゅう目にする。「本来 ¥3000 の商品を特別に ¥2000 で提供します」 と言われると ¥3000 に何の根拠がなくても安く感じてしまう。
「同調バイアス」
線の長さを比較する図表を見せて、「標準線と同じ長さの線は ABC のうちどれですか?」と聞いて、複数の回答者に答えさせる。ところが被験者以外はサクラで、全員「B」と答える。しかし被験者は 「C 」ではと思いつつも「B」と答えてしまう。このようにまわりの意見に影響されて、周囲に合わせた行動とるのを「同調バイアス」という。物事の正しさや価値を自分で判断できなくなる。
例えば職場で、自分が仕事が終わっても、みんなはまだ残業しているので帰れないとか、飲み会に行きたくないが、和を乱すのを気にして参加する・・・など「同調バイアス」はしょっちゅう目にする。
Cognitive Bias
SNS などのネットの情報を受け取ったとき、「バイアスのかかった」判断をしてしまうことが多い。自分のなかにある、「偏り」や「思い込み」や「先入観」などによって、無意識のうちに判断が歪められてしまう。コロナの時のワクチンに関するニセ情報をたくさんの人が信じてしまったのはいい例だった。「ワクチンを打つと妊娠できなくなる」とか「ワクチンより安全な⚪︎⚪︎の薬を飲む方がいい」などといった情報が SNS に溢れた。発信者は「⚪︎⚪︎大学医学部教授」などと名乗って、専門用語を並べたもっともらしい情報だったが、実は薬を売って金儲けをするためだった。
これは肩書きや権威のある人の意見は正しいと思ってしまう「権威バイアス」と呼ばれる。またこの情報が拡散されると、同じ情報に繰り返し接することになる。すると何度も接する情報は真実だと思ってしまう「真実性の錯覚」というバイアスに陥る。また情報が正しいと信じると、それとは違う情報には目をそむけ、同じような情報だけを集める「確証バイアス」がある。さらには「敵対的メディア認知」というバイアスがある。SNS の情報をTVが伝えないのはマスコミの報道が偏っているからだと考えてしまう。このようにコロナの例だけでもいろいろな種類のバイアスが影響していた。
「バイアスの心理学」(Newton 別冊)という本は、このような「認知バイアス」を 80 種類以上にわたって詳しい解説をしている。バイアス思考に陥らないために役に立つ。
Flowers for Algernon
「アルジャーノンに花束を」という映画があった。主人公の男は子供なみの知能しかない知的障害だが、脳外科医から脳の手術を勧められる。手術は成功し、超難問の数学がスラスラと解けるようになったり、何カ国もの言葉をしゃべるようになったりと知能が驚異的に高まる・・・この映画はSF小説をもとに、1968年に映画化された。まだAI (人工知能)が無かった時代だが、映画の脳外科手術は今だったらAI に相当する。「知性」とは?「人間」とは? を問いかけている映画だ。
しかしその脳外科手術の効果は、だんだん減衰していくことが分かってくる。医者は再手術を勧めるが、主人公はそれを断り、元の自分に戻ることを決める・・・
その理由は、知識や思考力は完璧になったが、他者への共感や思いやりといった「人間的な感情」が薄れていくことに気づいたからだ。映画は現代の ”AIの恐ろしさ” を予見していたかのようだ。ラストで、元の知能に戻った主人公は、いっしょに手術をして先に死んでしまった実験用マウスの「アルジャーノン」の墓にそっと花束をたむける。Rolls-Royce
しばらく前だが、横浜・山手を歩いていたら、道路にロールス・ロイスがさりげなく駐車していた。エレガントな姿に見とれてしまったが、写真に撮って、後で絵にしてみた。調べてみたら、さだかではないが、1950 年代の「シルバーレイス」というモデルらしい。ナンバーが「11-22」で、「いい夫婦」と読めるので、近くの結婚式場の新婚さん送迎用の車に違いない。
Big Chicken
NETFLIX のドキュメンタリー 「ビッグ・チキン ファストフード業界の不都合な真実」は見ていて恐ろしくなる。KFC などのフライドチキン業界は、鶏は健康的な食べ物だというイメージで、世界中でビジネスを拡大している。しかしその裏に隠されている闇をこの番組は暴いている。ある一人の男を実験台にして、1ヶ月間毎日3食、フライドチキンだけを食べ続けるという実験をする。すると体調がおかしくなっていくが、それ以上に精神状態が不安定になっていく。それでも彼はフライドチキンを食べている間は幸せな気分になり、次の食事を楽しみにする。
その理由はこうだ。鶏の飼育業者は効率的に大量生産するために、鶏の品種改良をして、通常の半分の期間で親鳥に育つようにしている。しかしその鶏は味がなくて不味いので、餌に化学物質の添加物を加えて鶏らしい味にしている。その化学物質は、人間の体に良くなく、鶏肉依存症にする麻薬のような性質があるという。そして他にも、鶏が病死するくらい不健康な過密飼育や、安い賃金の外国人労働者を過酷に働かせる労働環境や、鶏の排出物による地域の水質汚染の問題など、この業界の”不都合な真実”を次々に暴いている。しかし彼らはメディアの取材を拒否し続けているという。
「The Great Hack」
「フェイスブック」が政治に介入して、選挙結果を左右させることがが世界中で問題になっている。このドキュメンタリー(NETFLIX)は、それがどういう仕組みで行われるのかを生々しく暴いている。例えばある選挙で、A党とB党が接戦になっていて、残り20% の浮動票の行方で勝敗が決まる状況だとする。A党から依頼を受けたフェースブックは、今まで投稿した人や「いいね」をした人の膨大な個人情報を利用して、A党が有利になるような情報活動をする。
実際には傘下の企業の「ケンブリッジ・アナリティカ」というデータ分析の企業が、フェースブックからもらった個人データをもとに、フェイスブックユーザーのプロファイルを分析する。するとこの人は浮動票で、しかもSNS の影響を受けやすい人だなどということがすぐわかるという。
するとフェースブックは、その層の人たちにウケそうなニセ情報を作って、狙い撃ち発信する。それは一見すると選挙宣伝のように見えないように巧妙に作られている。2016年の大統領選でおおかたの予想に反してトランプが勝った時にこれが行われた。同番組ではこれ以外にも、世界中で行われた同様の事例も多数挙げている。
多くの人は、自分の意志で投票したつもりでいるが、実は情報操作されていることに気ずかないでいる。民主主義の根本の破壊につながる行為だが、フェースブックはそれを認めていない。