Flowers for Algernon
「アルジャーノンに花束を」という映画があった。主人公の男は子供なみの知能しかない知的障害だが、脳外科医から脳の手術を勧められる。手術は成功し、超難問の数学がスラスラと解けるようになったり、何カ国もの言葉をしゃべるようになったりと知能が驚異的に高まる・・・この映画はSF小説をもとに、1968年に映画化された。まだAI (人工知能)が無かった時代だが、映画の脳外科手術は今だったらAI に相当する。「知性」とは?「人間」とは? を問いかけている映画だ。
しかしその脳外科手術の効果は、だんだん減衰していくことが分かってくる。医者は再手術を勧めるが、主人公はそれを断り、元の自分に戻ることを決める・・・
その理由は、知識や思考力は完璧になったが、他者への共感や思いやりといった「人間的な感情」が薄れていくことに気づいたからだ。映画は現代の ”AIの恐ろしさ” を予見していたかのようだ。ラストで、元の知能に戻った主人公は、いっしょに手術をして先に死んでしまった実験用マウスの「アルジャーノン」の墓にそっと花束をたむける。