夏の日の早朝に、高原などの標高の高いところへ行くと霧に出会える。伊豆高原の別荘地の霧の朝を描いた。(遠くに見えるのは自分の車)
北海道のニセコへ行ったとき、霧を見ようと思い、早朝に起きて散歩に出かけた。登り始めた太陽が霧で霞んでいる。それが水面に反射して、目玉焼きのように見える。
夏の日の早朝に、高原などの標高の高いところへ行くと霧に出会える。伊豆高原の別荘地の霧の朝を描いた。(遠くに見えるのは自分の車)
Arctic Map
トランプ大統領が「グリーンランドをアメリカの領土にする」と言って世界中からひんしゅくを買っている。アメリカとロシアが向かい合っている北極海にあるグリーンランドはアメリカ本土防衛の最前線になっている。特に近年は地球温暖化で、北極海が航行可能になり、アメリカ本土がロシアの軍艦からのミサイル攻撃の射程内に入るようになった。トランプのような考えは、北極を中心とする地図があって初めて気づくことで、通常の世界地図からは気付かない。昨日書いた「世界をまどわせた地図」は、現実とは違うウソの地図を収録している面白い本だが、その中に17世紀の北極圏の地図が紹介されている。
1606年に描かれた北極点を中心にした地図。円の周辺右側がユーラシア大陸で、左側がアメリカ大陸だが、中央に大きな島(黄色部分)が描かれている。この島はもちろん実在しないが、島の真ん中に丸い内海がある。その内海の中央に山が描かれている。これは「黒い岩」と名付けられている。
当時は、北極には磁石でできた巨大な山があると考えられていた。方位磁石が北を指すのは、その山の磁力によるといわれていた。その山がこの「黒い岩」だ。
岩のふもとの内海には巨大な渦が巻いていて、そこで海が割れて大洋の海水が吸い込まれる。その海水は、地球を通り抜けて、南極から噴き出すと考えられていた。
The Phantom Atlas
「世界をまどわせた地図」という本が面白い。古い時代の、現実とはかけ離れたとんでもない地図を収録している。
伝説に伝えられている島を探そうと航海に出かけた冒険者たちが、そんなものは見つからなかったにもかかわらず、それを発見したと言って、その詳細な地図を作った。ペテン師たちの、功名心や金儲けのための嘘の地図だった。
しかし世界に関する正しい情報が少ない時代に、それらの地図は何世紀にもわたって受け継がれて、そこに描かれた世界が真実だと信じられ続けてきた。
それに対して朝鮮半島はニンジンのような形の島になっている。島の南端は「泥棒たちの岬」と表記されている。この海域には海賊が暗躍しているという当時の噂を反映していた。
面白いのはその「蝦夷島」の右に巨大な島が描かれている。(左半分だけが見える)その島は「カンパニーズ島」と名付けられている。ある貿易船の船長が、日本の北で島を目撃したという証言したのがそのまま地図に載ってしまった。
その島には、金と銀が豊富にあるという噂が生まれ、日本の東のどこかにあるという幻の島を見つけようとする冒険家がたくさん現れた。しかしそんな島は見つからず、それが嘘だと証明されたのはなんと18世紀になってからだったという。100年以上も「世界をまどわせた地図」だった。
Brutalist
去年のアカデミー賞を受賞したが、劇場での公開があっという間に終わってしまったため、見逃していた「ブルータリスト」が NETFLIX で始まり、やっと見ることができた。ハンガリーのユダヤ人建築家が、ホロコーストを逃れて、アメリカへ亡命する。建築や家具のデザインをするが、そのアメリカンドリームの成功と挫折を描いている。戦後、コンクリート打ちっぱなしの無骨なデザインの「ブルータニズム」の建築が流行ったが、そういう建築家は「ブルータリスト」と呼ばれた。主人公もその一人で、題名はそこからきている。
主人公は実在した人物ではなく、特定のモデルはいない。しかし、戦前にバウハウスで建築を教えていたユダヤ人で、アメリカへ亡命したマルセル・ブロイヤーがモデルに近いのではないかと思う。登場する作品は架空のものだが、バウハウスのデザイン思想に沿っている。たとえば、主人公が読書用椅子のデザインをするが、マルセル・ブロイヤーが始めたパイプ家具の考え方を踏襲している。Space Force
「宇宙」が科学研究の対象だった時代は過ぎて、今では宇宙技術は重要な軍事技術になった。ウクライナ戦争でも、監視衛星や通信衛星が活躍している。中国が衛星を撃ち落とす技術を開発したという報道もあった。だから今どき、衛星打ち上げや、月面探査などに昔ながらのロマンを感じる人はいない。JAXA の宇宙技術も、安全保障分野への利用や、防衛省との連携が法律で規定されている。 先日も防衛省が、宇宙での情報分析をする「AI 衛星」を開発するという新聞報道があった。
アメリカでは数年前「宇宙軍」が創設された。陸軍、海軍、空軍、海兵隊、沿岸警備隊、に続く6番目の軍種だ。在日アメリカ宇宙軍も配備されている。任務は、衛星による監視や、情報分析や、ミサイル攻撃の判断などを行う。
Equal Earth Projection
昨日(9 / 12)のニュースで、北方領土の地図で、日本とロシアがもめていることを伝えていた。国連が推奨している「イコールアース図法」の地図で、北方4島がロシア領の色になっているのを日本政府が抗議して、日本の色に修正されが、今度はロシア政府がそれに抗議しているという。
領土問題は別にして、この「イコールアース図法」とは、従来一般的に使われている「メルカトル図法」の欠点を補うために国連が新たに推奨する地図だ。誰にもお馴染みの「メルカトル図法」は球体の地球を平面にして、緯度と経度の線を直交させる図法だから、緯度の高いカナダやグリーンランドは実際より大きく表示される。逆に赤道直下のアフリカ大陸は面積が小さく表示される。それで各国の面積が実際と同じになるように表示できる「イコールアース図法」が提案された。楕円の上下を直線で切った小判形のような形の中に世界が表示される。国連がこの地図を世界標準にするように推奨する決議をした。この決議案を主導したのは、アフリカ諸国だった。「欧米中心の植民地主義によって、アフリカが精神的・象徴的に小さく貶められてきた。地図を正すことは歴史的正義の実現である。」という理由だった。
この決議案に唯一反対した国がアメリカだったそうだ。「グリーンランドはアメリカ領にする」などと言って植民地主義をむき出しにしているトランプ政権のアメリカらしい。
Street Artist
最近はまったく姿を消したが、ひと昔前か、ふた昔前には「大道絵描き」をよく見かけた。道端で絵を描いて、その場で売って儲ける商売だった。素早い筆さばきでスラスラと5分くらいで描きあげる。どんな風景を描いても、アングルや構図が同じで、決まったパターンで描く。だから早描きができるが、絵画としての価値はまったくない。
日本ではいなくなった大道絵描きだが、パリのモンマルトルには今でもたくさんの絵描きが商売をしている。観光客の土産用の観光絵葉書的な絵でちっとも面白くない。
ロンドンにも大道絵描きがいて、道路の上にチョークで絵を描いて、”投げ銭”で小銭を稼いでいる。歩道に描くから「Pavement Artist」と呼ばれる。映画「メリーポピンズ」にそれが出てきた。メリーポピンズがその絵の上に乗ると、絵の世界に入ってしまう。やがて雨が降って絵が消えてしまうと、メリーポピンズは現実の世界に戻ってしまうというファンタジックな絵だった。