2026年9月13日日曜日

「イコールアース図法」の地図

 Equal Earth Projection

昨日(9 / 12)のニュースで、北方領土の地図で、日本とロシアがもめていることを伝えていた。

国連が推奨している「イコールアース図法」の地図で、北方4島がロシア領の色になっているのを日本政府が抗議して、日本の色に修正されが、今度はロシア政府がそれに抗議しているという。

領土問題は別にして、この「イコールアース図法」とは、従来一般的に使われている「メルカトル図法」の欠点を補うために国連が新たに推奨する地図だ。誰にもお馴染みの「メルカトル図法」は球体の地球を平面にして、緯度と経度の線を直交させる図法だから、緯度の高いカナダやグリーンランドは実際より大きく表示される。逆に赤道直下のアフリカ大陸は面積が小さく表示される。

それで各国の面積が実際と同じになるように表示できる「イコールアース図法」が提案された。楕円の上下を直線で切った小判形のような形の中に世界が表示される。

国連がこの地図を世界標準にするように推奨する決議をした。この決議案を主導したのは、アフリカ諸国だった。「欧米中心の植民地主義によって、アフリカが精神的・象徴的に小さく貶められてきた。地図を正すことは歴史的正義の実現である。」という理由だった。

この決議案に唯一反対した国がアメリカだったそうだ。「グリーンランドはアメリカ領にする」などと言って植民地主義をむき出しにしているトランプ政権のアメリカらしい。


2026年9月12日土曜日

大道絵描き

Street Artist 

最近はまったく姿を消したが、ひと昔前か、ふた昔前には「大道絵描き」をよく見かけた。道端で絵を描いて、その場で売って儲ける商売だった。素早い筆さばきでスラスラと5分くらいで描きあげる。どんな風景を描いても、アングルや構図が同じで、決まったパターンで描く。だから早描きができるが、絵画としての価値はまったくない。

日本ではいなくなった大道絵描きだが、パリのモンマルトルには今でもたくさんの絵描きが商売をしている。観光客の土産用の観光絵葉書的な絵でちっとも面白くない。

ロンドンにも大道絵描きがいて、道路の上にチョークで絵を描いて、”投げ銭”で小銭を稼いでいる。歩道に描くから「Pavement Artist」と呼ばれる。映画「メリーポピンズ」にそれが出てきた。メリーポピンズがその絵の上に乗ると、絵の世界に入ってしまう。やがて雨が降って絵が消えてしまうと、メリーポピンズは現実の世界に戻ってしまうというファンタジックな絵だった。

アメリカの現代絵画のバスキアは、地下鉄の駅や街の中の建物の壁などに絵を描いたから、一種の大道絵描きといえるだろう。映画「バスキア」で彼の生涯を描いていたが、表現主義的な激しい絵を描いた。しかし彼は美大で絵画の基礎を学んだ人なので、大道絵描き的な絵とは違う。人種差別などへの社会批判を込めているメッセージ性の強い絵だ。

ストリート・アーチストのバンクシーも街の中のいろいろな場所に描くが、バスキアはその ”はしり” だったといえる。

2026年9月11日金曜日

「キャンティ」

 Chianti

イタリアのワイン「キャンティ」のボトルが好きで、よく描いた。




2026年9月9日水曜日

映画「アイアン・ホース」

The Iron Horse

「大統領とハリウッド」(村田晃嗣)という本は、大統領を中心に、アメリカ政治と映画の相互作用の歴史をたどった本だが、その中で面白いことを言っている。ハリウッドは各時代の大統領を題材にした映画を作ってきたが、トランプ大統領を描いた映画だけは登場していない。その理由は、トランプ自身の言うことが、奇抜で面白いエンターテインメントになっているから、あえて映画を作る気にならないからだという。

確かにこの本がいうとおり、トランプの言動はどんなコメディ映画よりも面白い。例えばトランプが最近発表した歴代大統領のランキングがある。トランプ自身が最高ランクの「The Greatest」になっていて、その次にリンカーンやワシントンの「Great」が続き、オバマやバイデンは最下位の「Failuer」になっている。これをジョークでなく、本気でやっているのだから、面白すぎて、ハリウッドの人たちもトランプの映画を作る気にならないのはわかる。

同書によれば、歴代大統領の中で最も多く映画が作られた大統領は、リンカーンだという。もちろん黒人奴隷制を廃止して南北アメリカを統一した偉大な大統領だからだが、そのなかで、「アイアン・ホース」はリンカーが登場する名作のひとつだ。この映画は、1924年の白黒サイレント映画だが、後に西武劇の巨匠になるジョン・フォード監督の傑作として有名だ。 

映画の冒頭で、「アメリカは南北戦争で南北に分断されていたが、ミシシッピ川やロッキー山脈で東西にも分断されていた」と字幕が出る。そしてリンカーン大統領がアメリカ大陸横断鉄道建設の命令をする大統領令に署名するシーンから始まる。黒人奴隷制度を廃止して南北アメリカを統一したリンカーンが、鉄道建設によってアメリカの東西も統一した偉業を讃える映画だ。

この映画の全編を YOUTUBE 動画で見ることができる→
https://www.youtube.com/watch?v=TV2YM7VHFKA


マーチン・ジョンソン・ヒーデ の絵画

Martin Johnson Heade

 マーチン・ジョンソン・ヒーデ は、19 世紀アメリカの画家だが、日本ではあまり知られていない。身近な田園の風景を、季節や天候や時間帯によって変わる「光」を描いた。その空気感の表現が見事で、ノスタルジックな郷愁の気分を誘う。


川で魚をとっているのか、男が小さなボートに乗っている。まわりの畑には積みわらが並んでいる。太陽はモヤで霞んでいて、光は柔らかい。


日没直後のマジックアワーの田園を描いている。空は微妙な色で輝いている。その色が水面に美しく反映している。手前で男が釣りをしている。夕暮れの懐かしい雰囲気を誘う。



日没直前の残照。あたりは暗いが、空はまだほの明るい。



夏の晴れた日の午後の風景。入道雲がくっきりと現れた。。



空が曇っていたが、突然雨が降り出した。遠くの方はまだ雲の切れ目があり、そこだけはまだ晴れている。


2026年9月8日火曜日

「SEGA」 と「MAGA」


このニュースにはビックリした、というより笑ってしまった。トランプ大統領陣営が、 「SEGA」ならぬ「MAGA」の ”新作ゲーム” を発表した。 SEGA風のゲームだが、ロゴもそっくりで、たぶん AI に作らせたのだろう。なお SEGA は著作権侵害で訴えることなどしないようだ。報復が怖いのだろうか。


2026年9月7日月曜日

「マジック・アワー」の絵画

 Magic Hour

「トワイライト」の光は日が落ちる直前の時間だが、「マジック・アワー」では、すでに太陽が沈んでいるが、まだ柔らかい光が空を染めている。この時間は一日のうちで最も空が美しいが、20 分くらいしか続かない。

「マジックアワー」の美しさを最大限生かした映画が名作「天国の日」だった。平原の農村を舞台にした物語だが、ほとんどすべてのシーンが「マジックアワー」で撮影されている。


遠くの地平線まで平原が広がっている中に、ポツンと一軒の豪邸が建っている。建物にただ一人で住んでいるのは、農場の所有者の金持ちの若い男だが、病気で余命いくばくもない・・・ という物語だが、マジックアワーの雲がピンクがかった柔らかい色に染まっている。「マジック・アワー」の優しい光は「ノスタルジック」や「郷愁」の気分を誘う。


絵画では、マーチン・ジョンソン・ヘイデという19 世紀のアメリカの画家が、「マジック・アワー」の風景をたくさん描いた。いずれも空の微妙な色の美しさを描いている。それが郷愁を誘う。