2026年2月20日金曜日

オリンピックの表彰式

 Olympic games & Award Ceremony

今のオリンピックの表彰台の光景は平和的だ。フィギュアの金メダリストのりくりゅうペアが表彰台に上がる時、みんなが拍手して称えあっている。かつてはそうでないことがたびたびあった。

1936 年のベルリン大会の記録映画「民族の祭典」で、前畑秀子が日本女子初の金メダルをとったときの表彰式の映像が出てくる。3か国の国旗が掲揚されるとき、前畑は国旗に向かってお辞儀をしている。銀メダルのドイツ選手はハーケンクロイツに向かってハイルヒトラーの敬礼をしている。選手たちが「お国のために」闘っていた時代を象徴している光景だ。

     

1968 年のメキシコ大会の男子200m で、金と銅を取ったアメリカの黒人選手が黒手袋をして、こぶしを突き上げた。自国の人種差別に対する抗議の意思表明だった。二人はIOC から除名処分を受けた。

そういえば、今度のオリンピックでも、ウクライナの選手が戦死した仲間の写真をヘルメットに貼り付けていたことで、試合前に出場停止処分を受けた事件があった。


2026年2月19日木曜日

軸測投影

Isometric Drawing

日本絵画では透視図法(いわゆる遠近法)は発達せず、「軸測投影」が使われた。対象が消失点に向かって小さくなっていくように描かず、平行なものは平行のまま描く図法だ。だから縦、横、高さの比率が変わらない。下図は、西本願寺の「慕帰絵巻」の例。


「軸測投影」は見た目の自然な見え方とは異なるが、物のプロポーションが正確に表現できる。斜めから見ているのに、上面図・側面図などで表す3面図的な幾何学的正確さがある。だから建築図として使われることがある。

日経新聞の「美術が建築に近づくとき 10 選」という連載コラム記事(2 / 18)に、こんな例が紹介されていた。「デ・スティル」の建築家ドゥースブルフの建築図で、壁や床がパーツごとに分解されて「軸測投影」で描かれている。工業デザインでも「構造分解図」として使われている図法だ。


2026年2月18日水曜日

アテンション・エコノミー

Attention Economy

最近日本でも 「アテンション・エコノミー」という言葉がよく聞かれるようになった。メディアを通して人々の「注目」や「関心」を引くことで稼ごうとする経済を意味する。近年はインターネットとスマホの普及によって、情報が桁違いに速く大量に流れる。同じような情報ばかりを繰り返し見ていると、それに影響されて、無意識のうちに偏った考えを抱いてしまう。そして言動や行動が情報に操られてしまう。

最近は、政治でも「アテンション」を引くために極端なことを言って、選挙で票を集めようとし、人々は SNS から入るそのような情報に影響されてしまうことが問題になっている。


2026年2月17日火曜日

富士見坂

 

東京周辺には、富士山が見える小高い坂の地名で「富士見坂」があちこちにある、江戸時代以来の名前だが、今ではビルに隠れて見えなくなっている場合が多い。坂の多い横浜にも多く、自宅近くには「岡村富士見坂」というのがある。ここは今でもはっきりと富士山が見える。

ビルのなかった江戸時代にはどの程度の範囲まで富士山が見えたのかを広重の「東海道五十三次」で見てみた。五十三次の宿場地図の中の、富士山が描かれている場所を調べてみた。


神奈川県では「川崎」「戸塚」「平塚」で富士を描いている。「川崎」の渡しは多摩川だろうか。あとの2枚の富士はチラッと見えるだけ。



静岡県では、富士山の足元だから、「箱根」「原」「吉原」「由比」「江尻」と立て続けに富士を描いている。特に「原」は沼津近くの町だが、画面をつき抜けるほど大きく描いている。



いちばん遠くで富士を描いているのが静岡県の浜名湖のほとりの「舞坂」。さすがに富士山は小さく見える。ここより西では富士山は登場しない。


2026年2月16日月曜日

朝の富士山

 Mt. Fuji

今朝も快晴。富士山がくっきり。135 mm 望遠レンズ使用。


2026年2月15日日曜日

ブリューゲルの絵のカーリング

Curling in Brueghel

ベルギーで生まれたブリューゲルの絵を見ると、16 世紀の昔から庶民たちが氷の上の遊びに慣れ親しんでいたことがわかり、北欧の国がオリンピックで強いことが納得できる。

ブリューゲルは冬景色をたくさん描いたが、最高傑作といわれる「雪中の狩人たち」で、遠くの凍った池でスケートで遊んでいる人たちが描かれている。


「ベツレヘムの人口調査」は左下に、国勢調査でお役所に来た人たちを描いているが、背景の雪や氷の上で遊んでいる人たちがたくさんいる。拡大して見ると、雪合戦や、スケートや、そり滑りなど、いろいろな遊びをしている。



「スケーターと鳥の罠のある冬の風景」という絵で、凍った川で遊んでいる人たちの楽しそうな光景が描かれている。やっている遊びはカーリングだといわれている。左下を大きく拡大して見ると、たしかに今と同じ形のハンドルのついたストーンが3つ見える。青シャツが投げたストーンを赤シャツと黒シャツが見守っている。カーリングの元祖が 16 世紀にすでにあったことがわかる。



2026年2月14日土曜日

ジョセフ・アレマンの絵画

 Joseph Alleman

毎日のように SNS にプロアマ問わず絵画作品がアップされてくる。だいたいがスルーするが、ジョセフ・アイマンという画家の絵には惹きつけられた。初めて知った画家だが、アンドリュー・ワイエス的なアメリカン・リアリズムの絵だ。ワイエスと同じく田舎の風景をモチーフにしているが、ワイエスほど情緒的でなく、幾何学的な画面構成による構成主義的な絵だ。光と影を巧みに使った構図が魅力的。


 本人のホームページで他の作品も見てみた。多作な画家のようでものすごい数の作品がアップされている。→https://www.josephalleman.com