copyright suit
ノルウェーメーカーの幼児用椅子のデザインを模倣した日本メーカーが著作権侵害で訴えられた裁判で、二審の高裁が著作権侵害に当たらないという判決を下した。現在、最高裁で引き続き争われている。(下は日経新聞 3 / 16 の記事)
二つは下のようなデザインで、左が原告側のノルウェーの椅子で、右が被告側の日本メーカーの椅子。高裁判決では、二つのデザインは類似していないから、著作権侵害に当たらないとした。
オリジナルのデザインは、乳児から幼児、子供、大人まで一生使い続けられる椅子というコンセプトから生まれた。今から50 年も前から、今でいうSDGs の発想があったのが素晴らしい。それを実現するためには、成長に合わせて座面の高さを変化できる必要がある。そのために独創的な斜めの構造が生まれた。それは普通の4本脚の椅子では不可能だ。だからこの形は、見た目の美しさを狙ったものではない。
そのような、この椅子の独創性が、高裁では理解されなかったようだ。そして「家具は実用品であるので、創作性を備えた美術作品と違って、著作権の範囲は限定的である。」と言っている。つまり実用品のデザインには、美術品のような独創性は認めないと言うのだ。家具に限らず、日用品でも家電製品でも、美術鑑賞のためにデザインされる製品などない。だからこのおかしな判決が確定してしまうと、デザインはすべて「パクリ」自由になってしまう。最高裁で判決が覆ることを願いたい。