「A Brief History of Information Network」
今度の選挙の結果について、SNS の影響が大きかったことについて賛否両論が起きている。このことを考えるのに、ユバル・ノア・ハラリの「NEXAS 情報の人類史」が参考になる。歴史学者であり、AI の研究者でもある著者は、「情報ネットワーク」というものの意味について根本から問い直している。
古代メソポタミアの「粘土板」は、税の支払いを記録することで、史上初の都市国家を成立させた。中世では印刷術の発明で「聖書」が印刷され、預言者の言葉を世界に伝えることで、キリスト教の宗教を広めた。近代の「新聞」と「ラジオ」は指導者の言葉を迅速に国民に伝え、その結果が民主主義体制と、全体主義体制の両方を可能にした。そして現代の情報は「デジタルデータ」だ。
粘土版も聖書も新聞もラジオも、それぞれの時代の最新の情報テクノロジーを使うことで、情報の流れ方に革命を起こし、「情報ネットワーク」を作り上げた。「情報ネットワーク」によって、市民間につながりを生じさせ、統一的な理念や価値観の共有をさせることができる。そのことで強力な国家や宗教を生み出してきた。
そのため、情報ネットワークは「真実」を伝えるよりも、国家や宗教の「秩序」を国民に守らせることを優先してきた。現在のデジタル情報によるネットワークを利用して、ポピュリズムやナショナリズムを煽ることが、政治の権力闘争のための武器になってきた。
以上の簡単な文章では紹介しきれないので、関心のある人には本を読むことをおすすめ。