2026年5月5日火曜日

地下鉄の緊急時用表示

 Graphic design for emergency

市営地下鉄の電車内で見かけたこの図は、SOS ボタンや、消火器や、非常口などのマークがパラパラと配置されている。しかしそれが何を意味するのか分からなかった。

だが近づいてよく見ると、車両の形が描いてあって、SOS ボタンなどが車内のどこにあるかの位置を示す図であることがわかった。しかし肝心の車両の形の線が細くてほとんど見えない。しかも「現在位置」がマークに紛れて小さく表示されている。だから全体の位置関係がまったくわからない。緊急時にこんな図は何の役にもたたない。

グラフィックデザインの最大の使命は「情報の伝達」だが、この図はそんなことはおかまいなしだ。


2026年5月4日月曜日

「カイロス」ロケットの打ち上げ失敗


昨日(5/3)の日経新聞に、今年3月に民間ロケット「カイロス」が3回連続で失敗したことについて解説している。

スペースワン社の「カイロス」は民間ロケットとはいえ、実は政府が進める宇宙開発の民営化という「国策」の一貫だ。国から支援を受けているし、そもそもスペースワン社の社長は元経産省の役人だ。だから打ち上げの3連続失敗でも記者会見で「失敗」という言葉は絶対に言わない。「今回を教訓にして次に向かって前進する」と言い続ける。「政策の無謬性」を貫くのが役人だから、失敗を認めるわけにはいかない。いま世界中で進んでいる激しい小型ロケット開発競争に遅れをとっている日本の危機的な状況を隠そうとしているように見える。


記事には書いていないが、いつも違和感を感じるのは発射場に集まる人たちだ。打ち上げの日には、花火大会の見物と同じ感覚で集まる見物客の姿が報道される。失敗しても「また次を楽しみにしよう」で終わり。

(写真:産経新聞より)

2026年5月3日日曜日

「こどもの日って何?」とAI に聞いてみたら


もうじき5月5日なので、「こどもの日って何?」とAI に聞いてみたら答えは・・・

「こどもの日とは、5月5日の祝日です。」「こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝することを趣旨とした日本の祝日です。」「鯉のぼりを掲げ、人生の難関を突破して、立派に成長するようにとの願いを込めます。」・・・

AI は何でも知っている。参考になることを教えてもらい、すこし物知りになった気がする。


つねずね思っているAI の悪口をズバリ AI にぶつけてみた。「 AI って頭のいいおバカですか?」と聞くと。「 AI は人間が一生かかっても得られないほどの膨大なデータを学習しているので知識は超一流で『頭がいい』です。しかし言葉を『記号の並び』として処理しているだけで、内容を実感として理解していないから『おバカ』です。」・・・と的確な答えがかえってきた。


2026年5月2日土曜日

エレベータの階数表示

Intutive Design

エレベーターの階数表示は普通こうなっている。カゴは今 12 階にいて下へ向かっていると自然にわかる。


よく利用する商業施設のエレベータにこんなデザインがある。左に点灯している四角のマークはカゴの現在位置で、右に点灯している三角のマークはカゴの動いている方向を示している。あいだにある8という数字は固定で、この階を示している。この3つ以外はブラックアウトしていて何も表示がない。


これは一瞬ではわからない。カゴは今下の方にいて、上へ向かっているが、ここ8階へ来るのは最上階で折り返してからだから、まだ時間がかかるな・・・などと3つのマークをもとに頭の中で考えなければならない。

「情報のバリアフリー」がいわれる今、考えなくとも見ただけでわかる直感的デザイン(Intutive Design)が重要だが、それに逆行している。情報量をできるだけ少なくして、ブラックアウトすることが ”スッキリ” していて ”カッコいい” と勘違いしている。かつては家電製品でもそんなデザインが流行ったが、もう時代遅れだ。


2026年5月1日金曜日

映画「国民の創生」

 The Birth of a Nation

「国民の創生」は、今から100 年ほど前の映画だが、映画史上の歴代名作映画に必ずランキングされる。白黒サイレント映画だが、 D. W.グリフィス監督は「映画の父」と呼ばれている。

しかし同時にこの映画は黒人への人種差別を礼賛する内容で、「アメリカの恥」といわれるくらい批判されてきた。

「分断国家」といわれるアメリカだが、そのルーツをこの映画から知ることができる。そして今、トランプ大統領がそれをさらに加速させていて、それを多くのアメリカ人が支持していることの理由もこの映画から知ることができる。


映画は南北戦争から始まる。北軍と南軍が熾烈な殺し合いをして、北部と南部の憎しみの感情が高まる。戦争が終わると、リンカーン大統領は南北がひとつになることを優先しで、南部に対する融和政策をとる。しかしそれを生ぬるいとする急進派もいた。その一人にリンカーンは劇場で観劇中に暗殺される。


リンカーンの黒人優遇政策によって、黒人の社会的地位が上がり、選挙権も得る。南部の州議会では黒人政党が多数派を占めて権力を握り、黒人に有利な法律を作ったりする。街なかでは黒人が白人を襲ったりする暴力行為が日常的になり、白人は恐怖に怯えている。


ついに白人は黒人に対抗するために武装軍団を作る。これが今日まで続く「KKK」の始まりだった。三角の頭巾で顔を隠し、十字マークのついた白装束に身を固めている。。


 KKK は黒人をリンチで殺すなどして、暴力で黒人を制圧し、白人中心の社会を取り戻す。


最後に、黒人をやっつけてくれた KKK は英雄として迎えられる。映画のラストシーンで合成映像のキリストが現れる。キリストが KKK を救世主として祝福している。



KKK のおかげで社会秩序を回復し、北部と南部との対立が解消する。つまり、黒人を排除することによって、対立していた北部人と南部人が一つになり、「アメリカ人」という概念が生まれた。だから「国民」とはあくまで白人であり、黒人は「国民」に含まれていない。そういう歴史観に立っているこの映画だから、題名が「国民の創生」(The Birth of a Nation)になっている。

このラストシーンの映像は、先ごろ問題になったトランプ大統領の画像を思い出させる。キリストがトランプの肩に手を乗せている合成写真だ。外国移民の排除や、白人中心主義政策を推進するトランプが神に祝福されている。

アメリカはやがてマイノリティの人口が白人を追い越すだろうといわれる。その危機感から白人至上主義者が増えているといわれる。彼らは人種差別を正当化する。その代表が今でも続いている KKK で、トランプ政権を強力に支持している。彼らは今でも映画と同じように白頭巾をかぶり、南北戦争時代の南軍の旗を掲げている。まさに「分断国家」アメリカだ。


こちらで「国民の創生」全編が見れる。→https://www.youtube.com/watch?v=2Qcf7AvTuvM

2026年4月30日木曜日

佐島のイタリアン

 AzzurrA Mare Sajima

久しぶりに湘南へドライブして、葉山の少し先の佐島にある海辺のイタリアン・レストランで食事をした。相模湾に面していて、オーシャンビューが素晴らしい。海の向こうに伊豆半島がかすかに見えて、さらにその先の富士山が見える。


このレストランから隣の建物がよく見えるが、これは「ブリキのおもちゃ博物館」で有名な北原照久氏の別荘。


2026年4月29日水曜日

「横浜絵付け」の陶磁器

Yokohama - Ceramics

横浜駅近くに「真葛焼ミュージアム」という小さな博物館がある。 明治時代の陶工、宮川香山の作品を展示している。当時の日本の陶磁器は海外で人気があり、横浜では海外輸出用の陶磁器が盛んに作られ「横浜絵付」と呼ばれた。宮川香山はその代表的作家だった。

日経新聞の「はじまりの横浜 10 選」で、前々回の「横浜絵」と、前回の「横浜写真」に続いて今回はこの「横浜絵付」が取り上げられていた。

香山のこの作品は、華やかな牡丹の花が浮き上がるように表現されていて、蓋部分にはリアルな猫がいる。香山の造形はこのように 3D 的な表現が独特だった。日本の陶磁器とは違った感覚で、香山は外国市場での受けを狙っていたという、

香山の窯は「真葛焼」といわれ、大人気を博して、明治時代の外貨獲得に大きな貢献をしたという。