2024年4月13日土曜日

科学の軍事利用の元祖 アルキメデスの「死の光線」 

Archimedes Death Ray


科学の知見を軍事に応用し、戦争に使った最初の人は、紀元前3世紀のギリシャのアルキメデスだといわれている。ローマ軍との戦争で、敵軍船を攻撃する兵器を作ることを頼まれたアルキメデスは、「死の光線」を発案した。(「身近な物理学の歴史」より)

海岸線にたくさんの市民を並ばせて、それぞれに手鏡を持たせ、敵船に向けて集中的に太陽光を反射させる。すると敵船はあっという間に炎上してしまう。このとき市民を放物線上に並ばせるのがミソで、放物線の「焦点」に敵船が入ったとき一斉に光を浴びせる。

パラボラアンテナが放物線断面の曲面で電波を反射させ焦点にある受信装置に集めるのと同じ原理だ。アメリカの MIT は「死の光線」の再現実験をしたが、30 cm 角の鏡を130 枚使って30 m 先の木造船を発火できたという。

アルキメデスの祖国ギリシャはオリンピック発祥の地だが、聖火の採火式で、古代ギリシャ風の衣装の女性がパラボラ型の鏡でトーチに着火している。


0 件のコメント:

コメントを投稿