Leonardo da Vinci
ダ・ヴィンチは宮仕えするときの履歴書に、自分の職業を「軍事技術者」と書いたという。当時のイタリアは小さな都市国家に分裂していて、いつも戦争をしていたことと、兵器の主流が弓矢から銃火器になったことで新兵器が必要になったことが背景にあるようだ。たしかにダ・ヴィンチの絵画は「モナリザ」や「最後の晩餐」など数点しかなく、画家は”副業” だったのかもしれない。
ダ・ヴィンチは機械のアイデアをスケッチ入りで記録した「手稿」を大量に残している。そのなかに軍事技術関係のものがたくさんある。ミラノにある「レオナルド・ダ・ヴィンチ科学技術博物館」は、ダ・ヴィンチの発明スケッチを模型にして再現していて圧巻で、イタリアに行ったらおすすめの場所だ。その日本展「知られざる科学技術者レオナルド・ダ・ヴィンチ展」(1998 年)があった。(下の画像は同展の図録より)
「戦車」 中に人間が入って駆動する。全方向に向いて銃が装備されている。4つの車輪は独立しているので自由に方向転換できる。(模型は一部断面で内部を見せている)
「機関銃」 11 個の銃が3段に並べられていて、計 33 の銃口を持つ。1段目を打ち終えて弾を装填すると、すぐに 2・3段目を続けて撃つことができる。(スケッチは3案が描かれている)
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