2017年3月26日日曜日

「LA LA LAND」のポスターとフォント

The poster and the font of  " LA LA LAND "

またまた「ラ・ラ・ランド」の話題。ある人のブログに面白い投稿があったので紹介を。


このポスター、左がオリジナル版で、右が日本版。映画の要素を何から何まで詰め込んだ「てんこ盛り」にしてどんな内容かを「説明」しようとしている日本版に対して、オリジナル版は内容を「ほのめかす」だけで、あとは見る人の想像にまかせようとしている。これは本来の日本文化の伝統からすると逆であるべきだと筆者は言う。他の映画でもたくさん見かけるパターンで、よくわかる。こうしないと客が反応しないのは民度の問題だとまで言っている。

もうひとつ「 LA LA LAND 」のフォントについて。オリジナル版の繊細でレトロな文字は映画の雰囲気にぴったりだが、これをデザインしたのは日本人だそうだ。それを日本版ではわざわざ普通の文字に変えてしまっている。書道の国日本なのに欧文書体になると感度が低くなってしまうのが残念だ。

このフォントは「YASASHII」と言う名前で、アール・デコ調をテーマにしている。詳しくはこちらのサイトで → https://www.myfonts.com/fonts/flat-it/yasashii/

2017年3月23日木曜日

公募展で受賞するには?

Pastel painting for exhibition

ある先生に「公募展で賞をとるにはどうすればいいですか?」と生な質問をしたら「研究的な作品でないと」と言われた。「研究的」とは何らかの主張があることで、単に写生的な絵ではどんなに上手くてもだめ、ということだった。そこまではなんとなく分かるが実際は簡単でない。初めての受賞はこんな作品だったのだが。

「雨上がり」 2007 現代パステル協会展(一般佳作賞)

2017年3月20日月曜日

高潮展


明後日からグループ展「高潮展」が始まる。( 3 / 22 ~ 3 / 26  目黒美術館 )
今回は都合により新作を描けず、去年の公募展(現代パステル協会展)の出品作を流用。

「崩れゆく神殿」 パステル F 40 号

2017年3月17日金曜日

水彩画家 Kさんの「 "濃彩" のすすめ」

Watercolor painting

昔からの知り合いの Kさん、すっかり人気水彩画家になってしまい、毎年個展を開いているが、今回も観に行った。 1 枚完成するまで現場へ3〜4日通い続けるというだけあって
モチーフに向き合う真剣さが伝わってくる。著書の中でも「心に響いた情景を表現するにはサラサラっとしたスケッチでは物足りない。淡彩で次から次へと数をこなしたい誘惑にかられそうになっても、時間を費やしてじっくり描く。」と言っている。そのことを「濃彩」と呼んでいるのだが、濃いのは色もさることながら、気持ちなのかもしれない。


2017年3月14日火曜日

イタリアの水差しをパステルで

Italian pitcher

この素朴で暖かくユーモラスな水差しとカップは、イタリアの田舎をあちこち車で走りまわっていた時、古都アッシジの土産物店で買ったもの。


こんないかにもイタリアンな雰囲気が個人的に大好きなのだが、それが今の時代でも生きている。アレッシ( Alessi)のテーブルウェアや雑貨は超モダーンなデザインで有名だが、精神は昔ながらの民芸品的な暖かさを受け継いでいる。「鳥」つながりで例をあげると、このクリップホルダーなどはその典型。


2017年3月11日土曜日

ミュシャ展(国立新美術館)

Exhibition  " Alfons Mucha "

ミュシャ展が始まったので早速観に行った。おなじみのアールヌーボーのポスターの他に、「スラブ叙事詩」という超大作シリーズがあり、今回の目玉になっている。ミュシャにこんな絵があるとは知らなかったが、チェコ国外ではこれが世界初公開ということだ。

「スラブ叙事詩」はスラブ民族の歴史を描いた歴史画のシリーズで、長さ8mという大作が 20 点も並んでいて壮観。淡い色と柔らかいコントラストのさわやかな色調はミュシャのポスターと同じだ。ルーブルあたりの重々しい古典主義の歴史画と違って、やはり 20 世紀の絵という感じがする。

数点の作品が撮影 OK になっている。

(この写真、観覧者が絵の近景として作品の一部になっているように見えて面白い。人と絵のスケールがぴったり合ってしまうのは大作ならではだろう。)

2017年3月8日水曜日

「マスカレード」をパステルで描く

"Masquerade" with pastel

マスカレード(仮面舞踏会)は今風に言えばコスプレパーティのようなものだろう。その発祥の地がヴェネチアで、それ用の仮面はヴェネチアン・マスクと呼ばれている。全員マスクで顔を隠しているので怪しげなことがいっぱい起きたようだが、マスク自体も怪しげな雰囲気のものが多い。

このマスクは昔、ヴェネチアに行ったとき買ったものだが、「Pantalone」と書いてある。16 世紀イタリアで大衆向けの仮面劇が流行していて、Pantalone(パンタローネ)はそれに登場する役柄のひとつだったそうだ。赤い上着と黒いマントのいでたちだったそうで、その姿が描かれている。その「赤」をテーマにしてパステルで描いてみた。


2017年3月5日日曜日

アカデミー賞授賞式の事故での    タイポグラフィーの問題

Typography matter at the Oscars

この間のアカデミー賞授賞式での発表間違いのニュースを聞いた時、てっきり盛り上げるための演出だろうと思ったが、その後の報道で本当の事故だったと知った。「作品賞」の発表の時に、係員が「主演女優賞」のカードをプレゼンターに渡してしまい、プレゼンターは間違いに気づかずそのまま読み上げてしまった、というのが事故の概要らしい。間違われたエマ・ストーンはいい迷惑だ。間違えた係員はクビになったそうだ。

これに関してネット上にとてもいい指摘があった。本当の犯人は係員ではなく、感違いを起こしやすい紛らわしいカードのデザインそのものだ、という指摘だ。写真の左が実際に使われたカードで、右がこの筆者が提案する改良デザイン。実際のカードでは

・最も重要な「主演女優賞」の文字が下の方に小さく書かれていて気付きにくい。
・オスカーの式の最中に不必要な「オスカー」という文字が上に大きく書かれている。
・女優名と作品名の文字が同じ大きさなので作品賞と主演女優賞が混同されやすい。


右のデザインでそれらが改良されている。情報の重要度に応じて文字のデザインをすることや、文字の視認性・可読性の大切さを訴えている。どこをどう操作するのかパッと見て分からない P C の画面をはじめとして、分かりにくいデザインが世の中に溢れている。つねづね思っていることをこの投稿はズバリ言ってくれている。( ↓ サイトリンク)

https://medium.freecodecamp.com/why-typography-matters-especially-at-the-oscars-f7b00e202f22#.d35pfpx5c


2017年3月2日木曜日

草間彌生展(国立新美術館)

Exhibition " Yayoi Kusama : My Eternal Soul "

「草間彌生:わが永遠の魂」展(〜5 / 22)を国立新美術館で観た。「さあ見ろ!」と言わんばかりに迫って来る。パワーに圧倒されながらも吸い込まれるように見てしまい、最後にどっと疲れがきた。最新作のシリーズ 130 点を集めた第1室がとくに大迫力で、そこが撮影 OK になっているのが嬉しい。ミュージアムショップのレジに図録を買い求める人の長蛇の列ができていたが、初めて見る光景だ。