Art & Architecture
日経新聞の連載コラム「美術が建築に近づくとき 10 選」のなかで、宗教建築における美術が4つ取り上げられていた。いずれも初めて知ったものだが興味深い。
⚫︎ マティスの「ヴァンスのロザリオ礼拝堂」。マティスは戦禍を逃れて南仏ニース近郊の小さい町ヴァンスへ引っ越した。その地で礼拝堂の建設について相談され、内装と外装のデザインを手がけたという。この礼拝堂はマティスの人生の集大成となる総合芸術だったといわれている。右壁面には聖母子を描いた陶板壁画があり、左はステンドグラスで、透過した光が壁や床に投影されていて美しい。
⚫︎ ロスコが手がけた、ヒューストンにあるチャペルの壁画のデザイン。八角形の内陣には各壁面に絵画が掛けられている。これはそのひとつだが、いかにもロスコらしい幾何図形の絵画だ。なお、この建築設計はあの有名なフィリップ・ジョンソンだが、この絵が気に入らず、ロスコと対立が生じたという。
⚫︎ 李禹煥のラ・トゥーレット修道院(フランス)の室内。このコルビュジェ設計の建物の一室で、床面に粘板岩が敷き詰められている。鑑賞者はその上を歩くことができ、板が軋む音が聞こえる。世俗を離れて生活を送る宗教施設において、人間の存在が微かに響き渡る。
⚫︎ 川俣正のサン・ルイ礼拝堂(フランス)。祭壇に10 m ほどの高さまで 8000 脚ほどの椅子をバベルの塔のように螺旋状に組み上げている。礼拝堂という神聖な空間の中にもう一つの異質な別世界を作り上げた。
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