2026年3月12日木曜日

美術館建築

Museum Architectsre 

美術館建築といえば、やはりニューヨークのグッケンハイム美術館が NO. 1 だと思う。近現代美術を年代順に一つの流れとして見せるために、展示室を区切ることなく、螺旋状のスロープに沿って作品が展示されている。外観もその構造をそのまま生かした形になっている。展示内容と、見せ方と、外観の3つがピッタリ合致している。



日本の美術館でよくあるのが、ただ目立てばいいだけの奇をてらったデザインだ。千葉市にある「ホキ美術館」はその典型で、宙に浮いた四角い筒のデザインは展示内容と何ら関係がない。


東京墨田区にある「北齋美術館」は、アルミパネルを貼ったピカピカの超現代的デザインで、造形的には素晴らしい。さすが世界的建築家の妹島和世だ。しかし展示内容は北齋の浮世絵で、まわりは下町的な住宅街で、ミスマッチ感がある。もちろんそれは承知の上で意図的にやっているのだろうが。



「国立新美術館」は、収蔵作品は何もない、ただの公募展用の貸し画廊だ。国際基準では「美術館」(Museum)ではない。内部は四角い展示室が並んでいるだけだが、表面には内部構造と関係がない、表面を飾るだけの巨大なガラスが覆っている。芝居の書き割りのような建築だ。



優れたデザインの美術館としては、「金沢 21 世紀美術館」がある。これも妹島和世の設計による。厚い壁に覆われて薄暗い美術館の普通のイメージと違って、すべてがガラス張りになっている。展示室もガラス張りで通路から中が見える。自然環境にもオープンで、市民に対してもデザインは、従来の美術館の概念を覆している。



瀬戸内海の直島にある「地中美術館」は安藤忠雄の設計で、島の美しい風景を壊さないように地中に埋まっている。安藤らしいコンクリート打ちっぱなしの力強い造形で、建築自体がひとつの作品になっている。ところどころに空が見える天窓のような部分があり、時間とともに太陽の光と影が変化していく。自然と建築との一体感を感じさせる。



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