2026年3月15日日曜日

十二世紀のアニメーション

 Twelve Century Animation

今やアニメーション大国の日本だが、そのルーツは十二世紀の絵巻物にあるといわれる。それについて、ジブリの高畑勲監督が「十二世紀のアニメーション」という本で詳細な解説をしていて、実に面白い。

絵巻物は、右手で巻き取りながら、左手でほどいていくから、物語は右から左へと進んでいく。次々に現れる場面で「ドラマが繰り広げられる」。アニメと同じく、時間とともに見進む「時間的視覚芸術」だ。


一例としてあげられている「伴大納言絵詞」という絵巻の中に、「子供の喧嘩」というシーンがある。このシーンは3つのカットが連続的に描かれている。

3カット目    2カット目    1カット目

いちばん右の1カット目で、野次馬がたくさん集まっていて、全員が左の方を見ている。何が起こっているのだろうかと興味を引かせる。

このように、原因を伏せたまま、まず起きていることを見せて、それから徐々に核心を見せるのは、「倒叙法」と呼ばれ、アニメでよく使われる手法。

2カット目へ進むと、2人の子供が喧嘩をしている。それを大人たちが取り巻いて眺めている。

さまざまな階級・職業の人々。その姿態・表情の多彩な表現も現代のアニメに通じている。




3カット目で、親が喧嘩をやめさせようと、走って出てくる。黄色い衣の子供を母親が家へ連れ戻そうとしている。

走っている父親の躍動感あふれる線描きの表現。マンガやアニメと同じ。

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