2026年2月24日火曜日

斜投影図

 Oblique Projection

「斜投影図」は、立体物の正面を画面に対して平行に配置し、側面を斜めに傾けて描く平行投影の一種。正面の形は現物と同じ正確なプロポーションで描ける。しかし側面は、平行線が平行なままで、透視図のように平行線が消失点に向かって収斂しない。だから、一点透視図を見慣れている眼には、側面が奥に向かって開いている逆遠近に見える。斜投影図の実例を探してみた。


透視図法(いわゆる遠近法)が発見される以前の中世の絵画にはときどき見られる。サン・ヴィタール聖堂という教会の壁画で、中央に見える黒いテーブルが斜投影になっている。




透視図が無かった中国の事例。宮廷を描いた「韓照載夜宴図」という絵のベッドのような大きな椅子や、他の家具もすべて斜投影になっている。



日本の絵巻も、斜投影が多い。これは宮廷を描いた鎌倉時代の絵巻。これは建物全体が斜投影になっている。左右の廊下が平行になっておらず、逆遠近になっている。


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