2026年2月19日木曜日

軸測投影

Isometric Drawing

日本絵画では透視図法(いわゆる遠近法)は発達せず、「軸測投影」が使われた。対象が消失点に向かって小さくなっていくように描かず、平行なものは平行のまま描く図法だ。だから縦、横、高さの比率が変わらない。下図は、西本願寺の「慕帰絵巻」の例。


「軸測投影」は見た目の自然な見え方とは異なるが、物のプロポーションが正確に表現できる。斜めから見ているのに、上面図・側面図などで表す3面図的な幾何学的正確さがある。だから建築図として使われることがある。

日経新聞の「美術が建築に近づくとき 10 選」という連載コラム記事(2 / 18)に、こんな例が紹介されていた。「デ・スティル」の建築家ドゥースブルフの建築図で、壁や床がパーツごとに分解されて「軸測投影」で描かれている。工業デザインでも「構造分解図」として使われている図法だ。


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