2026年2月21日土曜日

国旗損壊罪と表現の自由

Freedom of Expression

高市内閣が目指す政策のひとつに「国旗損壊罪」の法案成立がある。自国の国旗を汚す行為を罰するための法案だ。これに対して、表現の自由を奪うものだとして反対の声もある。


このことに関連した面白い記事を見つけた。「文化戦争  - やわらかいプロパガンダがあなたを支配する」(N. Tompson)という本は、芸術などの文化が、社会や政治に与える影響について書いているが、そこにアメリカで起きた、星条旗をモチーフにしたアート作品が物議をもたらした事件について触れている。

ドレッド・スコット・タイラーというアーティストが、1989 年にシカゴ美術館の展覧会に出品した「星条旗の適切な掲げ方は?」というインスタレーション作品が猛烈な批判を浴びた。

壁に、星条旗が燃やされている報道写真が貼られていて、作品への感想を書くノートが置いてある。その手前の床には本物の星条旗が置かれている。ノートに書き込むためには国旗を踏みつけなくてはならない仕組みになっている。自身がマイノリティであるアーティストの、アメリカの人種差別に対する抗議が込められている。

多くの国民が星条旗への冒涜だとして激怒し、メディアも猛反発をし、ブッシュ大統領も「けしからん」と非難し、展覧会は中止に追い込まれた。そして議会は「国旗損壊罪」の法律を全会一致で成立させた。


日本でも数年前にあった「表現の不自由展」とそっくりな話だが、著者が言おうとしていのは、芸術という「文化」が、政治権力者の武器として使われることと、一方でアーティストが自分を売り出すための道具として「文化」が使われるという「文化戦争」の実態だ。


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