2026年1月23日金曜日

子供の頃の食べ物の味

 

子供の頃、農家で育ったが、当時の食べ物の味をときどき思い出す。

米がうまかった。当時食べていた米と比べると、現在スーパーで買う米は、これが米かと思うほど不味い。農家は出来がいい米を自家用にして、それ以外を出荷していた。

トマトやキュウリは朝獲れで味が濃く、切った時にプンといい香りがする。冷蔵庫のない時代、井戸の中で冷やしたのをガブッとかじる。今のトマトやキュウリは味も香りもまったくない、形がトマトやキュウリに似ているだけの ”もどき” 野菜だ。

庭には、ビワや、いちじくや、柿などの木があったが、食べ物が豊富な農家では、それらは食べ物とはみなされていなかった。たまに子供が遊び半分で取って食べるだけで、ほとんどは鳥が食べた。そんな果物が、今はスーパーで立派な値段がついた高級果物になっているのが不思議に感じる。

漬け物も今昔の差が大きい。たくあんなど、もちろん自家製で、ぬか漬けしただけのシンプルな味で、素材の旨さが生きている。今は店でそんな漬け物を探すが見つからない。妙に味付けしたり、着色したものばかりだ。そんなのを買ってしまって、食べずに捨てることがしょっちゅうだ。日本漬物協会という業界団体があるそうだが、その人たちは、本当の漬け物の味を知らないのだろう。


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