Pareidoria Phenomenon Milo & Klee
二つの丸を横に並べると、それだけで人間や動物の眼だと感じる。草むらに隠れている恐ろしい敵をいち早く察知して身を守るために人類が身につけた能力だ。心理学でこれは「パレイドリア現象」と呼ばれる。絵画にもそれがある。
ミロの「星座シリーズ」の 23 点は、1941 年にナチスドイツが侵攻してきたパリを逃れて、スペインで制作された。不安から逃避し、希望と自由を求める気持ちを表しているといわれている。たくさんの小さい記号的な図形が並んでいるなかで、左下の寒色部分には怪獣的なものがいて、矢印の方へ攻め込んでいる。そして左上の暖色部分にある横に並んだ二つの丸が人間に見える。これは怪獣を見つめるミロ自身の不安な眼だ。
クレーに「ヴェネチアの小部屋」というパステル画がある。ヒトラーが政権を握った 1933 年の作品で、ドイツから逃れようとしていた頃に描かれた。ヴェネチアに滞在した一夜の思い出を描いたもので、カーテンを開けて窓から外を眺める二つの丸がある。不安でありながらひと時の安らぎを感じているクレー自身の眼差しを表している。
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