2026年1月5日月曜日

映画「ベルリン・天使の詩」

 「Der Himmel uber Berlin」

ヴィム・ヴェンダース監督が小津安二郎を尊敬していて、小津へのオマージュ映画も撮っていることを、先日(12 / 31)書いた、→ https://saitotomonaga.blogspot.com/2025/12/blog-post_31.html それでヴェンダース監督の名作「ベルリン・天使の詩」をもう一度観た。

ラストのクレジットで、「Dedicated to Yasujiro, Francois and Andrei」と、ヴェンダース監督が尊敬する3人の名前をあげている。つまり「小津安二郎」「フランソア・トリュフォー」「アンドレイ・タルコフスキー」に捧げるとしている。

ストーリーはこんなかんじ。守護天使がベルリンの街なかを彷徨して、さまざまな人間に寄り添うように見届けている。しかし人間からは天使は見えない。やがて天使はサーカス小屋の空中ブランコ乗りの女性に恋をしてしまう。彼女と生活をしたいと思い、天使をやめて人間になることを決心する。しかし天使は永遠の「生」を所有しているが、人間に堕ちると「死」を受け入れなければならない。それでも人間になると、暑さ寒さを感じたり、コーヒーやタバコの味を感じたり、色を感じたり、と感じることの喜びを知る。そしてそれまでモノクロだった映画はここからカラーになる。


なお「天使」(エンジェル)は子供のイメージが強いが、映画の「天使」は中年の男だ。キリスト教文化の長い歴史で、「天使」のもともとのイメージは威厳のある青年男子だった。(「かたちと人類」による)


映画のもうひとつの注目点は、「ベルリン国立図書館」のシーンがたびたびでてくること。図書館とは、膨大な時間の記憶を収蔵した場所だから、人間の歴史を見続けてきた天使たちの憩いの場になっている。巨大な吹き抜け、劇場のような階段、吹き抜けに突き出る階段の踊り場、などのある巨大空間の中で、天使が人間たちを見ている。この建築はモダニズム建築の巨匠ハンス・シャロウンの設計による。(「映画のなかの現代建築」による)


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