Dementia & Reading
最近の研究によれば、「本を読む」ことが認知症の予防にもっとも効果的だという。ある研究グループの調査では、読書習慣の無い高齢者は、いつも本を読んでいる人に比べて、認知症の発症率が 2.5 倍も高いことがわかったという。
その研究によれば読書は、情報処理、理解、記憶、想像力、分析などの認知プロセスを担当する脳の領域を同時に使う。それによって脳細胞が刺激されて、脳の回路が強化される。認知症は、脳細胞が死滅することによって、認知機能が低下する病気だが、読書によって脳細胞が死滅するのを防ぎ、細胞を活性化し続ける効果があるというのだ。
なお、読書はしなくても、スマホを使っていれば読書と同じではないかというのは間違いだという。スマホは、簡単にひと通りの情報を読めば分かったつもりになれるお手軽な道具だから、読書のように能動的に頭を働かせる必要がない。だからスマホ依存でいると、思考力や理解力などの認知機能が低下し、かえって認知症を促進するという。