2020年11月29日日曜日

チャールズ・シーラーの写真と絵画

 Charles Sheeler,   Photograph and Painting

写真家であり画家でもあったチャールズ・シーラーは、工場をモチーフを撮影し、同時に絵を描いた。1 9 3 0 年代に近代工業の中心地として繁栄していた、自動車のデトロイトや鉄鋼のピッツバーグなど(もちろんまだ「ラストベルト」ではなかった)を対象にした。それまでは絵のモチーフとして目を向けられていなかった工場や運河や鉄道といった「産業」をテーマにした。


後期になると、写真で工場の形を抽出して、それを幾何的な図形として構成していく絵になっていく。


ニューヨークの高層ビルもモチーフにした。やはり写真を材料に使って絵を描くが、ますます抽象的になっていく。しかしベースはあくまで写真であり、写真を撮るとき、すでに絵のことを意識した撮り方をしていることがわかる。写真を利用して絵を描くことは普通に行われているが、シーラーのやり方はとても参考になる。


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