2020年12月1日火曜日

「ひと隅」を描くワイエスとシーラー

Stairs,  Wyeth and Sheeler

ワイエスの絵だが、物置の開いたドアの向こうに階段がちょっとだけ見えている。ワイエスにはこのような家の中のひと隅を描いた絵が多い。


これは写真家であり画家でもあったチャールズ・シーラーの影響だったといわれている。この絵がそうで、やはり開いたドアの向こうに階段が見えている。こういうモチーフを絵にすることはそれまで無かったが、シーラーは写真的な眼をもって、技法的にも幾何的正確さで描いている。


シーラーにはこの種のモチーフがとても多い。これも開いたドアの向こうに階段が見える。あるいは階段そのものを描いた絵もいくつかある。直線だけで構成された建物の空間を表現するのがテーマで、シーラーがモダニズム絵画の先駆けといわれるゆえんだ。




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