Early photograph and Monet's 「Haystacks」
イギリス人写真家のトルボットという人が ! 9 世紀中頃に出した「自然の鉛筆」が史上初の写真集といわれている。 「鉛筆」という題名からもわかるが、デッサンや素描のように、対象を素直に写し取ろうとしている。
「開いた扉」は、納屋の入り口を撮った写真だが、誰かがほうきを置いて中に入っていったことを物で感じさせている。長い露光時間を要したので、動いている人間を撮ることができなかった。しかしほうきや壁やバケツなどの質感のリアルさは写真ならではだ。
「積み藁」は、藁の一本一本までディテールがはっきり撮られている。対象を写実的に再現するという点では、絵画はここまでできない。
強力な写実力のある写真の出現で、それまでの自然をリアルに再現するという絵画の意味がなくなってしまう。絵画は写真を超えたリアルを表現しようとする方向へ向かう。上と同じ「積みわら」だが、モネは藁そのものよりも、藁を包んでいる大気の空気感を描いている。「積みわら」シリーズは光と色を変えて 2 5 作あるというが、そのことからも刻々と変化する空気感を描こうとしたことがわかる。
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