2020年10月7日水曜日

「浮世絵に生きる馬の風景」展

Horses in Ukiyo-e landscape

横浜根岸の「馬の博物館」で「浮世絵に生きる馬の風景」展という珍しい企画展が「開催中。馬に着目して浮世絵を見たことがなかったが、「東海道五拾三次」などの街道版画で馬がひんぱんに描かれている。


北斎の「東海道五拾三次  武州千住」。荒川上流の千住の風景で、馬を休ませている馬子が富士山を眺めている。後ろの柱は水門で、幾何的図形越しに遠景を覗き見るのは北斎得意の構図。

歌川国芳の「東都富士見三十六景  昌平坂乃遠景」。湯島聖堂の昌平坂だが、人や馬が行き交う坂を、望遠レンズで引き寄せたような急勾配で描いている。ダイナミックな構図。

明治の浮世絵師 小林清規の「武蔵百景之内  道灌山」。道灌山は日暮里にある眺めのいい高台。馬の脚と大根を極端なアップにして遠近感を強調している。浮世絵独特の「近像型構図」。

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