2020年10月5日月曜日

パンデミック映画ベスト3

Pandemic movies  Best 3

パンデミック映画をひととおり観たところで、ベスト3をあげてみる。この他にもたくさんあるが、ほとんどがパンデミックで人類が絶滅して生き残った人間が・・・的なよくあるパターンの S F が多く、パンデミックそのものをテーマにした映画はあまりない。


1「アウトブレイク」(1 9 9 5)

新型コロナの対策で、感染拡大の抑止が第一の医療専門家と、経済回復を優先したい政治家との対立が各国で起こっている。トランプ大統領のアメリカなどが典型だ。この映画は題名の「アウトブレイク」どうり、感染爆発の危機的状況での、医師と政府との極端な対立を描いたサスペンス映画だ。コロナの今観ると、フィクションでありながらリアリティがすごい。

2「Black Death」(2 0 1 0)

大規模なパンデミックが起きた後、世界史が大きく変化してきたといわれている。今のコロナでもポスト・コロナの社会がどう変化するか、が問題になっている。この映画は、1 4 世紀の Black Death つまり黒死病と呼ばれたペストのパンデミックによって、キリスト教の権威が失墜し、宗教改革の引き金になった時代を題材にして、その問題に迫っている。

3「コンテイジョン」(2 0 1 1)

コンテイジョンは感染という意味だが、今コロナで起きていることがそっくりそのまま描かれている。WHO がどこかの国とくっつくとか、政治利用するためのワクチン開発競争とかも出てくる。1 0 年前の映画なのに、まるで今を予見していたかのようだ。ドラマながら医学的な考証にもとづいた内容で、ドキュメンタリー映画を観ているようだ。
次点「パーフェクト・センス」(2 0 1 1)

コロナの感染で嗅覚がなくなることが話題になった。この映画でも正体不明の感染症で、嗅覚、味覚、聴覚、視覚が失われていく。恐怖から正気を失い、人間どうしの絆が崩れていく。最後に唯一残った触覚で、手触りと息づかいで相手の存在を感じるようになって初めて、人との本当の繋がりが生まれたことに気づき、至福感にひたる。聖書の「黙示録」によれば、疫病や洪水で人類が滅亡し、その後に新しい善い世界が現れるとされているが、そのキリスト教的「終末思想」が強く反映している映画ではないかと思う。

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