2025年3月10日月曜日

映画「アノーラ」

「Anora」

今年のアカデミー賞受賞作「アノーラ 」をさっそく観た。

性風俗店で働くアノーラが若者の客と出会う。軽薄な若造だが、豪邸に住んでいて、連日馬鹿騒ぎのパーティをやっている。そしてアノーラは彼と”専属契約” を結ぶ。そして豪華な ”プレゼント攻勢” に目がくらみ、”インスタント結婚式” をやって結婚してしまう。ところがその若者はロシアの大富豪の御曹司で、アメリカへ遊びに来ていただけだった。噂を聞いた若者の両親はロシアからプライベートジェットで飛んできて、連れ戻そうとする・・・

この物語構造は明らかに「シンデレラ・ストーリー」だ。社会の底辺で虐げられている女の子が ”王子様” に見そめられて結婚し、幸せになるという物語だ。必ずハッピーエンドで終わるこのタイプの映画はたくさんある。しかしこの映画はそうではない・・・

多くの「シンデレラ・ストーリー」映画が成り立つのは「アメリカン・ドリーム」が実現できる社会が背景にあるからだ。しかし今、世界はそんな時代でない。社会の底辺から抜け出せると期待したアノーラの夢は実現しない。しかもそれを妨げているのが、ロシアの大富豪(プーチンを支えているオリガルヒを連想させる)という、今の現実がそのまま写し出されている。


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