2014年6月6日金曜日

公募展

先日、学校の先輩の知人 Mさんが出品しているある有名画会の公募展を見に行った。その人の作品に「会員推挙」という表示がされていたのを見たそのとき、たまたまご本人が現れたので、「会員おめでとうございます。」と言った。すると「10 年かかりました。その間、2回受賞しましたからね。」と言われた。やっぱりそうか、と思った。

いろんな画会の公募展のほとんどすべてで、作品名のカードに「一般」「会友」「会員」の区別が表示されている。しかしそれらの作品をよく見ると、「会員」の作品だけが特にレベルが高いわけでなく、「一般」や「会友」の作品にもそれらを上回る作品がたくさんあることが分かる。

しかし、それらの実力のある「一般」や「会友」の人たちが翌年すぐに「会員」になれることは絶対にない。どの画会も建前は実力主義を掲げている。だが、実際には、7回連続入選で「一般」から「会友」に、さらに7回入選で「会友」から「会員」にする、という暗黙の内部規定があるらしいというのは、ほとんどすべての画会の公然の秘密だ。だから応募を始めてから会員になるまで、14 年かかる。ただし、その間、受賞があるとそれは3回入選としてカウントする、というのも各会共通の決まり。だから「一般」から始めて途中2回入選があると10 年で「会員」になれるという計算。だから、Mさんのケースもぴったりこれに合っている。ちなみに自分の場合も、この法則どうりで来ていて、現在「会友」だが、「会員」になるまであと4年、もし1回受賞すると、あと2年ということになる。まあタイトルはどうでもいいが • • • •

去年、日展での事件がメディアに取り上げられ、クリエィティブであるはずの美術の世界で年功序列が常識化されているという実態が明らかになった。このような「会員」システムもそのような体質の一端なのだろうと思う。

0 件のコメント:

コメントを投稿