The Course of Empire
19 世紀にアメリカの西部開拓を賛美する絵画として、前々回は「アメリカの進歩」、前回は「西へ、帝国は進む」をあげたが、それと同じ頃、トーマス・コールが西部開拓を批判する「帝国の推移」という絵を描いた。
この絵が描かれたのは19 世紀の第7代大統領ジャクソンの時代で、強引な西部開拓や、先住民の強制移住や、むやみな領土拡大や、目先の利益だけを求める経済政策、などまるで王のような独裁政治を行なっていた。・・・今のトランプ大統領とそっくりだ。
それに対して知識層は、その政治はアメリカを破滅に導くと危機感を募らせていた。トーマス・コールも、自然を破壊し、領土を拡大し、急速に開発を進める政治を「帝国主義」だと批判し、帝国はやがて滅びると予言するために「帝国の推移」を描いた。5連作の絵で、「未開」「牧歌」「帝国」「衰退」「荒廃」の 5段階で文明の発展から衰退までを描いた。
「未開」まだ手付かずの大自然があり文明はまだない。先住民が狩りをしている。
「牧歌」白人が入ってきたが、羊を飼ったり、釣りをしているのどかな風景。
「帝国」帝国が繁栄する。ローマ帝国のような壮麗な建築がたち並んでいる。
「衰退」戦争が起こり、殺し合いになる。建物は破壊され帝国は衰退していく。
「荒廃」廃墟になった建物だけがわずかに残り、人は誰もいない。
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