2023年12月8日金曜日

真珠湾攻撃と映画「トラ・トラ・トラ」

「TORA! TORA! TORA!」

今日 12 / 8 は、日本の真珠湾攻撃により、日米が開戦した日だが、この日にはいつも古い映画だが「トラ!  トラ!  トラ! 」(1970 年)を思い出す。真珠湾攻撃を史実に忠実にドキュメンタリータッチで描いていた。連合艦隊司令長官の山本五十六が攻撃開始命令の無線暗号文「ニイタカヤマノボレ」を受け取る場面から始まり、攻撃成功を伝える艦隊側からの無線「トラ・トラ・トラ」の送信で終わる。

この無線通信を送受信したのが、船橋市にあった「海軍行田無線通信所」だった。今では鉄塔は無くなり、跡形もないが、戦後しばらくは米軍に接収されて、鉄塔もそのまま残っていた。子供の頃、近くに住んでいて、この辺でよく遊んでいた。管理棟の屋上に銃を持った米兵がまわりを監視していて、ジープに乗った米兵が周囲を警戒の巡回をしていた。子供心にも、日本の「敗戦」を感じたものだ。


米軍の接収が解除され返還されると、跡地に団地が建った。通信所の頃、周囲を囲む円の道路があったが、団地になっても円の道路がそのまま残っている。そして昔は畑だった周囲もすっかり住宅地になった。


ところで、「ニイタカヤマノボレ」など、ここから送信された無線は全てアメリカ軍に傍受されていて、日本軍の暗号もすでに解読されていたので、アメリカは攻撃があることがわかっていた。ところが、米軍内の情報伝達や指揮命令系統などの混乱で、壊滅的な敗北をする。そのことが映画「トラ!  トラ!  トラ! 」でも描かれている。いっぽうで日本軍のパイロットたちは、よく訓練され統率のとれた優秀な兵士として描かれている。アメリカ映画にもかかわず、そのことが印象的だった。

暗号が解読されていたので、翌年のミッドウェー海戦でアメリカ艦隊に待ち伏せされて日本艦隊は大敗北する。それ以降、戦況は逆転するのだが、日本は敗戦まで暗号が解読されていることに気づかなかったという。送信力で世界最強といわれたこの通信所から発信された作戦命令が筒抜けだったとは、むなしいものがある。

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