2019年8月19日月曜日

ライト建築の世界文化遺産登録と帝国ホテル

8works of Frank Lloyd Wright become world heritage

先月、ライトの建築群8件の世界文化遺産登録が決まった。グッケンハイム美術館や落水荘など、そうそうたる作品だが、アメリカの建築だけで、日本にある作品は含まれていない。  
全8作品の解説→   https://mikissh.com/diary/frank-lloyd-wright-sites-to-become-world-heritage/

ヨドコウ迎賓館
日本のヨドコウ迎賓館が追加登録の候補になっているそうだが、もし帝国ホテルが現存していたら確実に入っていただろうに残念だ。ライト自身にとっても自信作だったようで、「並はずれたものでありながら、取り壊されてしまった建築物」と言っていたそうだ。

老朽化による維持の難しさや、高層ビルにして室数を増やすために解体を決めた。解体中止を求めて「帝国ホテルを守る会」が必死の運動をするが、ダメだった。今では明治村に一部の「残骸」が残るだけになった。(大内田史郎「旧帝国ホテルの解体から移築に関する研究」より)

解体した1967 年といえば高度経済成長時代で、高層ビルを建てるのが「近代化」だと思われていて、建築の文化的価値は理解されなかった。今では歴史的建築に落書きしただけでも犯罪になるが、落書きどころか全部壊してしまったのだから何ともすごい。

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