2019年7月9日火曜日

日本美術のバウハウスへの影響

Bauhaus and Japanese art

日本美術の西洋への影響というと、浮世絵の印象派への影響が浮かぶが、ドイツのバウハウスも影響を受けていたことは初耳だった。

色彩や造形の理論を確立した、あのヨハネス・イッテンが、日本人の先生について水墨画を勉強していたそうだ。西洋絵画の線は輪郭線としての線だが、日本絵画の線はそれ自身が造形だと解釈していたそうだ。バウハウスでの造形教育の中にもその研究成果を取り入れていたという。作品のサインが漢字で「一天」になっている。


建築でも、グロピウス設計の有名なバウハウスの校舎のあちこちに日本建築の影響が見られるという。壁面が全面ガラス張りだが、障子によって、内部と外部の空間をつなげるという日本建築の考え方を取り入れたものだとグロピウス自身が言っていたという。そこにはめられた鉄の格子も障子の形になっている。

以上、クラウディア・デランク著「ドイツにおける<日本=像>」より。

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