2019年7月16日火曜日

松方コレクション展のゴッホの「アルルの寝室」

La Chambre à Arles

今、国立西洋美術館でやっている「松方コレクション」展に出ているゴッホの「アルルの寝室」はオルセー美術館からの借り物だ。

終戦と同時に、松方コレクションは、敵国資産としてフランス政府に押収された。しかし松方コレクションは個人の資産だからおかしい。政府がフランスに要求してやっと返還されたが、超重要作品は返してもらえなかった。「アルルの寝室」はその一つ。

返還交渉で、「アルルの寝室」とともに最大の争点だったルノワールの「アルジェリア風のパリの女たち」は返還されて、西洋美術館で常設展示されている。

コレクションを展示するための美術館を建設することがフランス側の返還の条件にされて、その結果、コルビュジェの国立西洋美術館が生まれたから、悪いことばかりではなかったといえる。

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