2023年10月25日水曜日

映画「ザ・クリエーター/創造者」

 「The Creator」

公開中の「ザ・クリエーター/創造者」は、A.I. が人間を超えるのではないかという、最近人々が 抱いている不安や恐れをベースにしたタイムリーな映画だ。

アンドロイドが人間と対立するというテーマの S F 映画は、名作「ブレードランナー」をはじめたくさんあるが、これはもっとスケールが大きい。 A.I. 化したアンドロイドが人間以上の能力を持ち、 A.I. 文明を築いて、人類文明にチャレンジするというストーリーだ。


 A.I. による核攻撃でロサンジェルスが壊滅されてしまい、報復としてアメリカが A.I. と戦争を始める。( 明らかに、9.11. の報復としてアメリカがイラク戦争を始めたことを下敷きにしている。)そして A.I. が、中国などの東アジア全域を制覇しているという設定で、映画は中国や日本など東アジアが舞台になっている。 A.I.  への不安を、アジアの台頭が脅威だと感じている欧米人の不安に重ねている。

この手の映画は、必ずアンドロイドは人間に逆らう悪者として描かれる。しかしこの映画は逆で、A.I. アンドロイドはただの機械ではなく、人間以上に人間的な感情を持っている。だから、優しい女の子のA.I. が主役になっている。題名の「ザ・クリエーター/創造者」とは、キリスト教世界では天地を創造した神を意味するが、映画では、これからは A.I. が「神」になって、新しい "A.I. 文明" を「創造」するだろうと言っている


すべてのA.I. アンドロイドの耳の部分に埋め込まれているヘッドフォンのようなものは、A.I. の頭脳をつかさどる中枢部品だが、ソニー製品ファンのギャレス・エドワーズ監督が 80 年代の初期ウォークマンのヘッドフォンをモチーフにしてデザインしたという。それ以外にも、渡辺謙を A.I. 軍の司令官にしたり、未来の東京を好意的に描いたりしていて、監督の日本愛がうかがえる。(「ブレードランナー」では、未来の東京を退廃した街として描いていた。)

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