「 The Cubist Revolution」
「キュビズム 美の革命 展」(国立西洋美術館)は見ごたえがある。ほとんどの作品がポンピドゥセンターの所蔵品だけあって、キュビズムの ”総集編” のような展覧会になっている。元祖のピカソとブラックだけでなく、キュビズムの影響の広がりも見られて、キュビズムが ”美の革命” の嵐をまき起こしたことが実感できる。
ピカソとブラックの似た題名の絵が目玉作品になっている。ピカソの「ギター奏者」とブラックの「ギターを持つ男」で、どちらもキュビズムの代表作品のひとつになっている。そして二人が交流しながら研究しあっていたことがわかる。
絵画だけでなく、ピカソとブラックの影響を受けた「キュビズム彫刻」の作品も多数展示されている。キュビズム絵画をそのまま3次元化したような彫刻で、代表的な作家であるジャック・リプシッツの「ギターを持つ水夫」が素晴らしい。上のピカソとブラックと同じ「ギター」が題名に入っているのも、二人の影響の強さがわかる。
考えてみれば、キュビズムの「キューブ」は立方体の意味で、いろいろな方向から3次元的に物を見ようとしたのだから、もともと立体である彫刻はキュビズムと相性がいいのは当然かもしれない。この彫刻も対象を小さい立体に分解した上で、それらを再構成している。また裏表がなく、どの方向から見ても造形が素晴らしい。全周を回りながら動画で写真を撮ればよかったと後で気がついたが残念。(同展は 写真撮影 OK)
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