2020年9月15日火曜日

ディズニーアニメの白雪姫は、なぜ日本人顔か?

 Snow White and the Anglo-Japanese style

「白雪姫」は戦前の 1 9 3 7 年公開の、ディズニー初の長編アニメだが、世界に大きな影響を与え、アニメの原型を作った画期的な映画だった。ところで、この白雪姫の顔は日本人に見える。赤いほっぺた、黒い髪、タレ目、小さい唇、などによるが、それはなぜか?

このアニメのキャラクター作りに、女性イラストレーターのジェシー・ウィルコックス・スミスという人が参加している。子供向け絵本のイラストレーターだが、「白雪姫」の挿絵も描いていて、その白雪姫は、もっとはっきりと日本人の女の子だ。アニメの白雪姫はこの影響を受けている。(ディズニー映画研究者の高橋ヨシキ氏による)


1 9 世紀後半から 2 0 世紀初めにイギリスで「アングロ・ジャパニーズ・スタイル」が流行った。日本文化の影響を受けたイギリスの美術で、同時代の「ジャポニズム」のイギリス版のようなものだ。イギリスで活躍していたアメリカ人画家ホイッスラーは、その影響を受けて、着物姿の日本女性を描いた。ホイッスラーはアメリカン・イラストレーションに影響を与えた人なので、ジェシー・ウィルコックス・スミスのように、イラストレーターが日本人顔の女性を描いた。このように回り回った結果、アニメの白雪姫の顔ができた。


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