2017年6月7日水曜日

映画にみる住まい(5)「家と人生」

House and life in movies

家は単なる住むための道具ではなく、住む人の人生そのものだというテーマの映画3作。

「砂と霧の家」("House of Sand and Fog"  2003)
子供の頃から生まれ育った女性の大事な家が税金未納で差し押さえられて競売にかけられてしまう。家を買ったのはイランから政治亡命した元高官で、故郷の家と同じように美しいこの家の眺めが気に入っている。家を取り戻そうとする女性と守りたい男が争ううちに、この家が相手にとっても大切なことを理解し始める。最後は悲劇の結末になるが、人生において家以上に大切なものがあることに2人は気づく。秀作。

「海辺の家」("Life as A House"  2001)
妻とは離婚し、グレた息子とはコミュニケーションが取れない。さらに建築設計事務所をクビになってしまう。そんな人生に失敗した男が永年住んだ家を壊して自力で建て替える決心をする。建築が進むにつれて徐々に妻と息子が協力するようになっていく。「家を建て直す」ことが「人生を建て直す」ことになる家族再生の物語。しかし家が完成した時、彼が誰にも言わなかったあることが明らかになる・・・

「ニューヨーク  眺めのいい部屋売ります」("5 Flights Up"  2014)
画家の老夫婦が永年住んでいる部屋は眺めがよく居心地がいいが、欠点はエレベーターがないこと。階段がつらくなってきた二人は、ここを売って引っ越すことにする。しかしこの物件を見にくる人たちの人生模様をみるうちにこの部屋は自分たちの人生そのものだったと気がついた二人は住み続ける決心をする。そんなハートウォーミングな話し。


(このシリーズはとりあえずここまでに。それにしても TSUTAYA の映画在庫量はかなり多い。店舗ではなく宅配レンタルだと、そうとうレアな作品でも借りられるので、見たい映画の 90% は見ることができる。)

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