2017年6月14日水曜日

ぽち袋

Pochi Bukuro

「ぽち袋」という言葉は関東ではあまり一般的ではないが、由来を調べると、「ぽち」は関西方言で「心づけ」を意味し、「ぽち袋」は舞妓などに与えていた祝儀袋のことで、「ぽち」には「これっぽっち」という謙遜の気持ちがこめられている、ということだ。

浮世絵などの江戸美術研究者の藤澤紫さん(現國學院大学教授)から頂いた「ぽち袋」という本に膨大な数のぽち袋が紹介されている。浮世絵や錦絵をモチーフに使った江戸時代のものから始まり、大正時代の現代的なものまでじつに多彩で面白い。藤澤さんの解説にあるように、「小さいものの美を愛でる日本人の美意識が凝縮されている」


1段目:日本の伝統的な文様などをモチーフにしたもの
2段目:ぽち袋はお年玉用ではなく、遊郭用なので「大人っぽい」柄も多い
3段目:竹久夢二調やアールデコ調など大正時代の現代的デザイン
(写真はいずれも同書より)

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