2017年6月9日金曜日

絵コンテと、映画「ハロルドとリリアン ハリウッド・ラブストーリー」

Storyboard artist Harold Michelson and the movie "Harold and Lillian"


絵コンテアーティストの草分けで、「十戒」や「ベンハー」の頃から活躍していたハロルド・マイケルソン。公開中のドキュメンタリー映画「ハロルドとリリアン」でその生涯が描かれている。


有名な映画の絵コンテがたくさん出てくる。これはそのひとつで、「卒業」の人妻が若者を誘惑するシーンの絵コンテと実際の映像。絵コンテは映画を撮るときの「映像の設計図面」のようなもの。最大の視覚効果を生むように視点や構図や動きを考えるという絵コンテの役割がよく分かる。

映画館にハロルドの絵コンテの現物がほんの少し展示されていた。中央にあるのがヒッチコックの「鳥」。ヒッチコックはハロルドを重用したが、一般的には影の存在にされて長い間クレジットもされなかったそうだ。中には全部自分のアイデアで撮ったように装う監督もいたようだ。

そのあと帰って、たまたまDVDで「わかれ路」という映画を見ていたら、出演者や監督と並んで堂々と「Production Designer : Harold Michelson」とクレジットが出てきて、偶然だったので 驚いた。これは1994年の映画で、さすがにその頃には役割がちゃんと認められていたのだろう。彼は2007年に亡くなったが、映画は奥さんのリリアンの回想で語られている。(「恵比寿ガーデンシネマ」で上映中)

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