2024年3月2日土曜日

横尾忠則と、Y 字路のとんがった家

Fork Road

近所でこんな家を見かけた。このように三角形の土地に目いっぱい家を建てると、シャープエッジのある個性的な形になる。この家の場合、Y字路に挟まれていて、あまり窓を開けられないため、コンクリートの塊のオブジェのように感じられて面白い。エッジ部分の内部空間をどう使っているのかなど住人の生活ぶりにも興味がわいたりする。



そんな家そのものよりも、家を挟んでいるY字路の方に焦点を当てて描いた横尾忠則の「Y字路」シリーズは有名だ。この「暗夜光路」という絵の場合、 Y字路の先端のとんがった家は赤提灯が見えるから居酒屋のようだ。どちらの道路の先も暗闇に溶け込んでいて見えない。人通りもなくどこか寂しげな光景だ。


Y字路を描くと、必然的に道路の消失点が二つできるのが面白い。もう一つは、家が三角形のため、奥のほうが広がる「逆遠近」のように見えるのも面白い点だ。写実的なのに遠近法に逆らっているような視覚的な違和感を一瞬感じさせる。横尾忠則は「今日はラーメンを食べようかカレーにしようかと迷うことが日常いつもある。Y字路もどちらの方向へ行こうかと迷う。しかもどちらの道を行くにしても先が暗くて見えない。」と言っている。だから題名が「暗夜光路」なのだろう。

0 件のコメント:

コメントを投稿