2020年4月26日日曜日

洞窟壁画とマルセル・デュシャン

Chauvet cave paintings & Marcel Duchamp

2つの絵を比べてみる   旧石器時代の洞窟壁画とマルセル・デュシャンの「動く絵」


旧石器時代のショーべの洞窟壁画に、有名な馬の絵がある。4つを少しずつずらしながら重ねて描いている。いななきながら駆け抜けていく馬が生き生きと表現されている。静止した画像に、「動き」の要素を加えたことから、人類最古のアニメーションといわれている。

記録映画「世界最古の洞窟壁画  忘れられた夢の記憶」に、松明の揺らめく光で見ると実際に動いて見えることが説明されている。

マルセル・デュシャンの「階段を降りる裸体」は、人間を少しずつずらしながら重ねていて、洞窟の馬の絵と全く同じ。2 0 1 3 年の作品だから、ちょうど映画が新しい芸術ジャンルになり始めた時代で、映画のような「動き」を、動かない絵画で表現しようと試みた。3万年たって、やっと旧石器時代の芸術家に追いついた。

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