2018年8月14日火曜日

「フェルメール展」にみるタイルの床

" Vermeer Re-create 37 "

「フェルメール  光の王国展」はフェルメールの全作品が年代順に並べられているので、いろいろと面白いことがある。(横浜そごう美術館)

フェルメールの室内画に多いタイルの床は、空間の奥行き感を出す効果があるが、それと同時にフェルメールは自分の透視図法の正確さを自慢しようとしたのではないか。幾何学的な正方形のタイルは狂うとすぐバレてしまうから。

「紳士とワインを飲む女」で、右下のタイルは長方形に見えている。透視図法的に正しいからこそこうなるわけだが、歪みをそのまま描いている。(写真上)

しかし消失点から遠い画面周辺では正方形が歪んで見えるから気をつけろというのは今では常識だが、フェルメールも気が付いたようだ。これはまずいと思った(?)フェルメールは対策をして、「二人の紳士と女」では、右下を人物の陰で暗くしてタイルを目立たなくしている。(写真中)

さらに次の「音楽の稽古」では、右下の床にテーブルクロスを垂らしてタイルを完全に見えなくしている。この手がいいと気が付いた(?)フェルメールは、以降の作品では何らかの物で隅のタイルを隠すようになる。(写真下)



0 件のコメント:

コメントを投稿