2018年8月2日木曜日

映画「ウォーリー」のメッセージ

Movie  "WALL-E"

10 年前のアニメ映画「ウォーリー」をもう一度 DVD で観た。大量消費社会とそれを煽るコマーシャリズムの結果、地球環境は完全に破壊され、地球に住めなくなった人間は巨大宇宙船に疎開して暮らしている。しかしそこは AI とロボットが人間を管理していている社会だ。・・・と現代の問題そのままなので、映画の主題は説明なしでも分かりやすい。

しかしこの映画にはもう一つの主題があって、そちらの方は気がつきにくい。カナダ人の聖書学者が書いた「ハリウッド映画と聖書」という本は、様々なジャンルの映画に聖書思想が隠されていることを作品例をあげながら解説している。「ウォーリー」もその一つ。

宇宙船の人間は人間性を失いロボット化しているが、逆に地球に取り残されたゴミ処理ロボットのウォーリーはプログラムミスで人間の感情を持っている。いろいろあって最後はウォーリーが大事にとってあった小さな鉢植えの草から地球上に植物を再び蘇らせ、人間は地球に戻ることができる。

以下は同書より。世界秩序の堕落と最終的な破壊という終末の後に、選ばれた人間は破壊を生き延び、平和と繁栄と善の復活を経験するという世界観が聖書の根本にある。命のあるものが皆栄えることができる世界へ帰還するという聖書の「創世記」に書かれている終末論ヴィジョンで、「ウォーリー」はそれをそのまま引用したストーリーになっている。だからウォーリーに協力する女の子ロボットの名前は「イヴ」になっている。そして最後のエンドロールのバックに人間の創造力と芸術を一覧する映像を次々に映し出すことでそのメッセージを明瞭に示している。

(上から、ラスコーの洞窟壁画風、マヤ文明風、ルネッサンス風、17 世紀の風景画風、ゴッホ風)

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