2018年7月31日火曜日

藤田嗣治の戦争画

Foujita

女性の肌を独特の乳白色で繊細に描いた絵と、凄惨な殺し合いを描いた暗褐色の戦争画とのギャップが大きい。時流に合わせて描き分けていたのか? しかし藤田の中では二つは繋がっていたという。(「美術の窓」誌  8月号 「藤田嗣治特集」より)

・西洋絵画のルーツは戦争画と宗教画であり、人物画や風景画はそこから派生したものだから、美術史に精通していた藤田にとって両者は連続したものだった。

・もともと群像表現をしたかった藤田は、国から戦争画を描いて欲しいという要請に絶好の機会がきたと喜んで応じた。

・乳白色の肌の女性を描いていた頃からアジア人の褐色の肌をどう描くかに関心があり、戦争画のテーマでそれが実現した。

今日から始まる「藤田嗣治展」( 7 / 31 ~  東京都美術館)ではそんなことに着目しながら観てみたい。

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