Regan $ Trump
トランプ大統領の「Make America Grate Again」(アメリカをもう一度偉大に)の言葉はトランプの発明ではない。1984 年の大統領選で、ドナルド・レーガンが勝った時のキャッチフレーズをそっくりそのまま真似している。
その時の「アメリカの朝」というレーガンの TV CM が有名だ。不況におちいっていた当時のアメリカをもう一度偉大な国にするというメッセージを伝える巧妙な CM だった。アメリカの人々が働く様子を静かに映し出す映像から始まる。明け方に海へ出てゆく漁船、タクシーを降りるビジネスマン、畑で作業する農夫、新聞を配達する少年、幸せそうな新婚夫婦、ゆるぎのない家族の絆、などなどの映像が次々に流れる。そして「今レーガン大統領の強いリーダーシップのもと、アメリカに再び朝がやってきた」というナレーションが流れる。懐古主義的な古き良き時代への郷愁を誘い、強いアメリカをもう一度と訴えている。今トランプ大統領がやっている政策は、製造業の復活や、雇用の拡大、物価高の抑制、などだが、強いアメリカをもう一度のレーガンをそっくり真似している。そしてキャンペーンの仕方も今や、生成 AI や SNS の時代だから、より巧妙化している。
下記のサイトで、「アメリカの朝」の映像が見られる。(これをパロディ化した反対政党の映像も見られる) → https://wsc.hatenablog.com/entry/2020/10/24/114020
なお、このように選挙戦で政治家が SNS を大きな武器として使って現状と、SNS によって自分達が支配されていることに気がついていない国民の危険性について、ネイトー・トンプソン著「文化戦争 やわらかいプロなガンダがあなたを支配する」に詳しい。
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