Independence Day & ”No Kings in America”
一昨日の7月4日はアメリカの独立記念日だった。イギリスの植民地だったアメリカが、独立戦争を戦って、独立を勝ち取り、世界一民主的な国家を創った。イギリス国王の暴政から脱し、民主的な政治を謳った「独立宣言」は中学校の社会科の教科書で習った。英語の教科書でも「Declaration of Independence」(独立宣言)が出てきて、この言葉を覚えた。中学校の教科書に載るほど、アメリカは世界中の民主主義のお手本で、誰もが尊敬し、独立記念日はそのシンボル的な日だった。しかし今、「アメリカファースト」を叫ぶ大統領が出てきた。民主的な制度を次々にぶち壊し、他国にも強圧的な脅迫をして、国際的秩序を壊している。自分が「国王」になろうとしている大統領のもとで、今さらアメリカの独立記念日を民主主義の記念日として祝おうというほどの能天気な人はいない。
独立記念日に合わせて、6月14 日にワシントンで行われた軍事パレードが大きく報じられていた。トランプ大統領の命令で復活した国威発揚のためのパレードだが、この日は大統領自身の誕生日でもあったというから驚く。自分の権力を誇示するためのイベントで、アメリカの「国王」であるかのように振る舞っている。中国やロシアや北朝鮮の軍事パレードと同じ光景だ。
しかしこの軍事パレードに反対する大々的な抗議デモが行われたことも報じられていた。その人たちの掲げるプラカードには「No Kngs in America」とある。つまり、「アメリカに国王はいらない」というのだ。イギリス国王の暴政に反対し、民主主義を打ち立てたというアメリカ独立宣言に込められた精神を踏まえた標語だろう。アメリカの民主主義は民衆レベルでは、まだ死んでいないことがわかって少し安心した。
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