Running time for movie
NETFLIX などのネット配信の映画は上映時間は長い。シリーズ化されている作品が多く、10 時間超えは当たり前だ。データによれば、興行収入上位 30 位の映画の平均上映時間は 132 分と、10 年前より13 分長くなっているという。映画館での上映の制約を受けないネット配信映画の影響が大きい。
そのことと反対の現象が、若者を中心した「タイパ」という映画の観かただ。短時間で ”効率的に" 映画を観る人たちについて書いた「映画を早送りで観る人たち」(稲田豊史)が実に面白い。「2時間の映画を1時間で観たい」「つまらないと感じたら後はずっと 1.5 倍速」「会話のないシーンは即飛ばす」「観る前にネタバレサイトをチェック」など、「タイパ」人間の実態を暴いているが、そういう観方を可能にしているのがネット配信だ。だから、ネット配信映画の長時間化と、「タイパ」は矛盾しないのだろう。
表情を映しているだけで会話のないシーンや、スートーリーに直接関係のない風景だけを映しているシーンなど、映画がその意味を知らせてくれず、自分で解釈しなければならない場面は多いが、「タイパ」の人たちはそれを「ムダ」だと感じてしまう。
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