「Munich」
いまイスラエルとパレスチナの戦争が終わらない。人質事件をめぐって、やられたらやり返す報復の連鎖が限りなく続いている。映画「ミュンヘン」は、そんな人質事件への報復の連鎖を史実に基づいて描いている。2005 年のスピルバーグ監督の傑作だ。1972 年のミュンヘンオリンピックでパレスチナ人による有名なテロ事件が起きた。イスラエル選手団の宿舎へ侵入してアスリートを人質にとる。抵抗するものは自動小銃を乱射して殺した。犯人たちは人質を盾にして海外に逃亡する。しかしイスラエル人の人質たちは銃撃戦の犠牲になって全員死亡してしまう。
イスラエル政府は秘密部隊を結成して、海外に逃げた犯人たちを追っていき、一人一人暗殺していく。その緻密かつ冷酷な「報復」の仕方を映画は描いている。
このパレスチナ人による人質拉致の目的は、その前に起きたイスラエルによる人質事件の人質を釈放を要求することだった。まさに報復の連鎖だった。なお、この時にテロリストが釈放を要求した人質の中に、当時欧州で爆弾テロをやっていた日本赤軍派の日本人が含まれていたことはいまだに記憶に残っている。
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