「The Super Mario Bros.」
Illumination と任天堂が共同製作した興味深い映画で、ジャンルもフォーマットも違う映像メディアである映画とゲームという二つが切れ目なく一体化している。登場するキャラクターも繰り広げられるアクションも、ゲームの「マリオ」の元ネタが満載なのは当然だが、他にもちょっとしたことだが、こんなことにも注目した。
冒頭で、マリオが住んでいる場所としてブルックリンの街がが示され、そこのアパートで暮らすイタリア系移民であるマリオの家族が登場し、そしてマリオが弟といっしょに配管工として働いているシーンが続くが、それが映画全体の導入部になっている。
ここでマリオの、住居、家族、仕事、を具体的に示すことで、「ゲーム」のキャラクターだったマリオを、リアリティのある「映画」の主人公に変身させている。(映画「ブルックリン」は、ブルックリンに住むアイルランド系移民の女性がイタリア系移民の青年に恋をするという物語だが、青年がやはり配管工だった。)
これなどゲームと映画の融合の結果だと思うが、任天堂は「マリオ」をディズニーの「ミッキーマウス」並みの IP キャラクターに育ていく”野望” を抱いているのかもしれない。
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