Center of Interest
「センター・オブ・インタレスト」は直訳すれば ”興味の中心” で、その絵でいちばん伝えたい部分のこと。”見せ場”であるし、写真的に言うと焦点を合わせる 「フォーカス・ポイント」 のこと。焦点がはっきりしない 絵は、見る人にとって何を描こうとした絵なのかわからない。
そのために最もよく使われる手法は、「センター・オブ・インタレスト」の部分の「明暗コントラスト」を高くすることだが、例としてゴヤの「マドリード、1 8 0 8 年 5 月 3 日」で、それがよく分かる。民衆がナポレオン軍兵士に銃殺されるシーンで、白シャツの男の恐怖の顔が「センター・オブ・インタレスト」になっている。その部分が絵の中で最も明暗のコントラストが強いので、そこがフォーカス・ポイントであることが分かる。さらに顔の中でも白目をむいた目のコントラストが強く、恐怖の表情を強調している。一方、兵士達は暗闇に溶け込んでいて、アウト・オブ・フォーカスになっている。
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