Culture War
トランプ大統領が再選された時の選挙の争点は、「妊娠中絶」「移民」「気候変動」だった。経済や外交の問題ではなく、こういう「価値観」の問題でアメリカの世論がまっ二つに分裂している。その衝突は「文化戦争」(Culture War)と呼ばれている。
「文化戦争」とは、伝統的価値を重んじる「保守主義」と、リベラルな考えの「自由主義」との文化的な衝突で、たくさんの問題で争われてきた。例えば「妊娠中絶」の問題にしても、聖書の教えに反する非道徳だという反対派と、女性を守るための医学の問題だとする賛成派との間の対立だ。
世論のほとんどは、聖書の言葉を忠実に守る原理主義的なキリスト教信者で、教師を有罪にしろという声が圧倒的に強い。その中で進化論を支持する弁護士は、神を冒涜する無神論者だと罵られながら弁護を続ける・・・・
これは 1920 年頃に起きた事件だが、現在でも世論調査によれば、進化論を信じるアメリカ人は 40 % だけだという。だから原理主義的キリスト教団体の支持で当選したトランプ大統領は、彼らに配慮した政策を打ち出している。ほんの数日前(3 / 20)の報道で、トランプ大統領が教育省を廃止して、公立学校への助成を打ち切ると発表したそうだ。日本なら文部科学省を廃止して、義務教育を有償化するという信じられないような政策だが、それがなぜなのかもこの映画からわかる。「進化論」を教えているのはほとんどが公立学校で、保守派はその教育内容に不満を持っているからだ。それほど「宗教対科学」の「文化戦争」の根は深い。
この裁判の結末がどうなったかは控えるが、ラストのシーンがこれ。弁護士が、裁判で使った「聖書」とダーウィンの「種の起源」の両方を大切そうに手に持って満足そうな表情をしている。(なおこの映画は日本では未公開だが、DVD で見ることができる)
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