Anti-Trump movie
トランプが大統領へ返り咲きが決まったようだが、タイミングよく NETFLIX で「トランプ アメリカンドリーム」というドキュメンタリー映画をやっている。不動産事業で大成功し、大統領まで上り詰めていくトランプの人間像を、かつて近くにいた人たちが証言している。トランプは敵を定めて個人を口汚く攻撃し、そして人々の憎しみを煽る。今度の選挙でもそれを遺憾なく発揮して当選したが、それは不動産業をやっていた頃から同じだったという。自分に批判的なジャーナリストや政治家を脅迫したり、訴訟を起こして失脚させたりすることをやってきた。それを今でもツィッターを使ってやっている。
リベラル派が多いハリウッドはトランプ嫌いが多い。今度の選挙でもジョージ・クルーニーがハリス候補を支援していたし、前回の選挙でもメリル・ストリープがヒラリー・クリントンを支持した。そしてハリウッドは反トランプ的な映画をたくさん作った。
「ボーダーライン」は、メキシコの麻薬組織を撲滅するため、 CIA と国防総省が協力して国境を超えて侵入し麻薬王を暗殺する。もちろん違法行為だ。トランプの最大の公約が違法な移民を排除することだが、アメリカ政府自体が違法な国境越えをしていることを批判している。
もうひとつの例は「マネーモンスター」で、TV のリアリティ番組で司会者が、資産運用のために、ある企業の株を推奨した。ところがその株が暴落する。おかげで全財産を失った若者が拳銃を持ってスタジオに乗り込んで司会者を人質にとる。かつてトランプは TVのリアリティ番組で人気の司会者だったが、その金権体質と無責任な情報操作を痛烈に批判している。
もうひとつの極め付けが「華氏 119」だった。前々回の選挙でトランプが大統領になった時に、ドキュメンタリーの巨匠マイケル・ムーア監督が作った映画で、トランプを痛烈に批判している。トランプの政策がいかにひどいかを取材と一般庶民へのインタビューを通して暴露している。水道水が鉛で汚染されていることがわかり、水源を変更する。ところが汚染された水は黒人居住地区だけに行くようにしてしまう。人種差別主義のトランプ政権をリアルに描いている。
題名の「華氏 119」は、独裁者が国民の人権を奪って支配するという、有名なディストピア映画「華氏 451」をもじっている。そして「119」は、前々回選挙でトランプが勝利宣言した 11 月 9 日を指している。ちなみに今回トランプが勝利宣言をしたのは、昨日の 11 月 6 日だからわずか3日違いだというのがなにか面白い。
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