2013年10月16日水曜日

「光」の絵(その5)

昨日書いた「キアロスクーロ」の続き。17世紀後半になると、カルバッジョのような歴史画がすたり、室内画(例:フェルメール)や風景画(例:ロイスダール)のような新しい絵のジャンルが生まれ、それとともにキアロスクーロのような、物語をドラマチックに演出するための光の手法もすたれ、より自然な光を表現するようになっていった。このように美術史の解説書に書かれている。現代ではまったくすたれたこの手法だが、静物画の分野では、今でもこれをやっている人がけっこういるようだ。下の例は、デーヴィッド • レフェルという人の絵だが、本人自身が自分はキアロスクーロの画家だと自認しているという。薄暗い空間に差し込む細い光でぽっと対象物が浮かびあがりドラマチックだ。


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