2013年10月15日火曜日

「光」の絵(その4)

最近、絵画の用語で「キアロスクーロ」(Chiaroscuro)という言葉があるのを初めて知った。これはイタリア語の「明暗」という意味だそうで、絵画の世界では、光の明暗によって対象物を表現する技法を指し、明暗法とか陰影法と呼ばれている。この技法は中世から始まり、やがて、より強烈な明暗表現に発展していく。17世紀に、それが最高潮に達し、その代表的作家がカラバッジオで、「聖マタイの召命」がこの技法を使った代表例として必ずあげられている。画面の大半が闇で、人物はその闇にとけ込んでいるが、光の当たった部分だけが強烈に浮かび上がり、とても劇的な効果を出している。この絵自体は知っていたが、この描き方が、ちゃんと名前のついた技法だとは知らなかった。


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