2020年1月31日金曜日

映画の絵コンテの作り方

「Drawing and Composition for Visual Storytellers」

画面のカメラアングルや構図などを計画する絵コンテは映像の設計図のようなもの。絵コンテの作り方の本を見ていると、普段見ている映画の映像がどういう計算のもとに作られているかが分かって面白い。例えばクライマックスに向けて徐々に緊迫感を高めていき、最後に迫力のある場面にもっていく構図の作り方の例。(「クライマックスまで誘い込む絵作りの秘訣」より)


バイクから降りた二人が、遠くの謎めいた家を眺めている構図で、これから何か普通でないことが起こることを予感させる。

カメラ位置が低くなり、バイクが大きくなって、二人が離れていくことが強調される。また、その姿が家に重なった構図で、向かう先が家であることが示される。

目前まで来ると、家が大きく立ちはだかる構図になり、威圧感が高まる。二人が見上げている視線の先に窓があり、そこに何か不穏なものを感じさせる。

窓の内側からのカメラに転換する。ここで初めて、二人が銃を持つ男に見られている危険な状態であることを観客は知る。


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