12 年前に初めて見て衝撃的だったハマスホイがまた来た。(東京都美術館、~ 3 / 26 )その室内画は、無人のがらんとした部屋で、静まりかえっている。人がいても彫像のような後ろ姿で、部屋に生活があることを感じさせない。絵から物語性や情緒性を排除して、ひたすら室内の空間だけを描いている。右の場合、額縁・壁・家具の垂直水平の直線で画面を構成しているが、そのプロポーション感覚が鋭い。
下では、4つの部屋が描かれているが、ドアがすべて開いていて、空間が奥へ向かって繋がっている。引越しの荷物を積み出して、これから家を出て行こうとしているかのような、家具も人もいない部屋だが、純粋な画面構成を邪魔するものを削除している。なお中央のドア上部が歪んでいるのは何故なのか謎だったが、今回解説があり、キャンバスの張りムラが原因とのこと。
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